ためになる話をします(これが本当の勉強だシリーズ)

一枚の戦闘機の写真

ここに一枚の戦闘機の図がございます。

赤丸の部分は帰還した戦闘機の機体の被弾した箇所を指し示すものです。大抵の人間であればこのデータに基づき更なる弱点を補強すべく赤丸の個所の装甲を厚くすべきだと考えるのは極めて自然な事でしょう。

ところがある統計学者は「赤丸以外の部分を重点的に強化すべきだ」と軍の上層部に進言します。何故弱点以外の部分を強化する必要があるのでしょうか?

この統計学者の見立ては大変慧眼でした。

コックピットと尾翼とエンジンには赤丸がない

赤丸で被弾が確認できなかった箇所はなんとコクピットと尾翼。あと、エンジン。

つまり、コクピットと尾翼とエンジンに被弾した機体はそもそも生還できなかったという事を見事に統計学者は言い当てたのです。乗員と機体の生存率を上げるには赤丸以外の箇所をこそ、弱点として補強すべきと進言のでした。

むしろ赤丸が集まっているところは、被弾しても飛ぶのに問題が少ない、むしろ撃たれてOKな箇所だと判断されるのです。

こうした生存者の意見を過大評価するあまり、死人に口なしの存在を黙殺してしまう誤謬を「生存者バイアス 」と言います。

赤丸を強化しても、結局戻ってきた人は赤丸が少なく戻ってくるだけです。

それよりも、赤丸一つで墜落した未帰還機について、想像力を働かせるというのが、本当の勉強です。

あなたにとっての、致命的な赤丸個所はどこですか?

謎解き要素を絡めて認知バイアスを説明する展開は流れるように私達の脳に入り込んできます。

帰還機体という点に最初からヒントが隠されている名文です。

勉強とはこういうことをいいます。

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以上