立憲民主党代表選2024(速報)

唯一の女性候補の吉田氏大健闘

立憲民主党の代表選挙2024。第一回目の投票で過半数を獲得した候補がいなかったので、上位2名の野田さんと枝野さんでの決選投票となりました。しかし、ご両名とも、元首相とか元官房長官であるところの昔の名前で出ているところに、懐古趣味の昭和歌謡の臭いを感じます。特に、旧民主党政権下で起こった東日本大震災時の「枝野寝ろ」で有名になった枝野さん、そして立憲民主党の創始者でもありますが、この人も今更感満載ですし、さらに野田さんに至っては、2012年に安倍晋三元首相に政権交代を許した総選挙を持ち出した、民主党の最期を飾った1年限りの限定首相という印象しかありません。この2人を超える勢いと見識のある党所属の政治家が育たなかったのが、同党の限界というところでしょう。元民主党で筆者がこれぞと思う現職国会議員もいますが、残念ながら、こういう人ほど、この見てくれだけの最大野党からは身も心も離れていってしまっていると筆者は感じます。筆者としては、唯一の女性候補の吉田さんが健闘したのを特筆したいと思います。あとは昔出ていた名前で面白みはありません。

地方議員・党員票は野田氏トップ

立民代表選は第1回目の投票で過半数を獲得した候補者はおらず、1位の野田氏と2位の枝野氏が決選投票に進むことになった。国会議員と国政選挙の公認候補予定者、地方議員、党員・協力党員の投票に基づくポイント制で、3位は泉氏、4位は吉田氏だった。

立憲民主党の代表選に臨む(左から)野田、枝野、泉、吉田の4候補(23日、東京都港区)

立憲民主党の代表選で地方議員や党員による投票は野田佳彦氏が139ポイントでトップだった。枝野幸男氏の123ポイントが続き、泉健太氏が59ポイント、吉田晴美氏が49ポイントだった。

吉田氏「経済格差の縮小をめざす」

吉田晴美氏は演説で「衆院選が目前に迫っている。自民党との明確な対比軸を示そう」と呼びかけた。国公立大学の無償化によって教育格差をなくし、食料品の消費税撤廃を通じ経済格差の縮小をめざすと訴えた。

泉氏「党勢、徐々に回復してきた」

泉健太氏は演説で、2021年衆院選の敗北後の党の立て直しに触れ「党運営は過酷な試練の連続だった。地域を応援し、野党第一党として政権を担うになりうる政策を立案し、他の野党との対話を重ねていった」と振り返った。

そのうえで「地域の皆さんがもう一度声を上げてくださり、党勢は徐々に回復をしてきた」と自身の実績を訴えた。

枝野氏「新たな国民政党に成長」

枝野幸男前代表は演説で「この10年あまり、自民党もダメだけど、それにかわる野党がないと言われた。政治不信は私たちにも大きな責任がある。新たな国民政党へ成長し、国民の期待を受け止める。私たちこそが正念場だ」と訴えた。

さらに「人間中心の経済、ヒューマンエコノミクス。その中身は私にもある日々の幸せや不安、暮らしに関する切実な声だ。永田町の内側を向いた合従連衡ではない。国民とつながることで政治に力が生まれる」と訴えた。

「国民が求めるのは右とか左とか保守とかリベラルという古いレッテルではない。暮らしに寄り添った未来に向けたビジョンと信頼に値する選択肢だ」と語った。

野田氏「補正予算編成」求める

野田佳彦元首相は決意表明で、能登半島地震の被災地での豪雨被害を受けて、「10月1日から始まる臨時国会において、早急に補正予算を編成し、成立させるのが政府の役割ではないか」と主張した。

自民党総裁選について「どなたが総裁になっても早い段階の(衆院)解散があると思う。受けて立つ」と言明した。「その前に少なくとも、被災地の復旧復興のための予算を作るぐらいの最低限の責任は果たしてから信を問うべきだ」と語った。

アサガオの開花に夜の冷え込みが必要であると触れ「落選経験のある我々は夜の闇と夜の冷たさを知っている。そこで積み上げてきた政策体系こそ今の時代の要請ではないか。勝ちっぱなしの自民党にはわからない」と強調した。

立憲民主党の臨時党大会始まる

立憲民主党の新代表を決める臨時党大会が都内のホテルで始まった。4候補による決意表明を経て、地方議員と党員・協力党員の「地方票」の結果を発表する。