オックスフォードやケンブリッジが有名私立中高からの入学者を制限

プライベートスクールからの入学者お断り

イギリスのタイムズとかいうそこそこ有名な(少なくとも当社よりは有名な)メディアが報じています。

ケンブリッジ大学の副学長が、私学上がりの学生がオックスブリッジ(オックスフォード大学とケンブリッジ大学、イギリスの大学の双璧)をくぐるのは難しくなるだろう、というか、入学を制限すると公言したのです。

教育が、親のカネの多寡で左右されてはならない、ケンブリッジ大学は、このまま放置すれば、入学生は裕福な家庭の私学上がりの子女ばかりになるので、門戸を広げるためにはこうした私学生(プライベートスクール、私立中高一貫校?)の入学者にキャップをかける、制限するというのです。

原文はこちら。

Privately educated pupils to lose places at Oxbridge, vice-chancellor warns
Nicola Woolcock, Education Editor
Tuesday May 03 2022, 10.30pm BST, The Times
Professor Stephen Toope, the vice-chancellor of Cambridge, said focusing on intake from state schools alone was not an effective indicator of wealth or social class
Private schools must accept that they will get fewer students into Oxbridge, the vice-chancellor of Cambridge has told The Times.

代わりに、地方の独立した高校、日本で言えば田舎の(自宅から安価で通え、高い寮などの教育コストがかからない)地方公立高校などをイメージすればいいでしょう。こうした、独立した各地の高校に広くオックスブリッジの門戸を開く、と言っているのです。

ほっとけば、オックスブリッジの歴代入学者ばっかりを競っている既存の私立高校あがりの入学生ばっかりになってしまうので、そうではなく、大学の方から地方(世界中の田舎を含めて)を行脚して、大学の優位性やできるだけ廉価で通えるプログラムを説明すると言っています。

そして、これは、オックスフォード大学やケンブリッジ大学自体が、世界の大学ランキング競争に勝ち抜く唯一の道であり、内輪ネタの受験技術ばかりを教えているプライベートスクール(この卒業生たちも、すでに同大学にはたくさんいるわけですが)には強烈な一撃になります。

卓越した大学は、世界中に散らばる卓越した生徒に、どんな遠くからでもリーチして、大学の門をくぐらせる、本人の学ぶ意思や能力以外の要素を徹底的に排除する、と堂々と宣言しているのです。

日本の大学たちも、そろそろこれに気付いた方がいいですね。

だいぶ、受験サイボーグ(サイボーグとしてもあまり有能でもない。。。)ばかりになってしまった嫌いがありますが。

親の社会的地位や富に関係なく、生徒として有能かどうかで判断する。

このイッちゃっているカナダ生まれの男を、副学長に仕立て上げてマスコミに露出させているケンブリッジ大学、筆者も一度は訪ねてみたいと思いました。

ケンブリッジとオックスフォードのスクールカラーを真似した日本の東京大学、京都大学のみなさん、この話、正座して聞いていただかないと、落ちてる今の地位もさらに落ち込むだけだと思います。

以上

英国の双璧オックスブリッジ大学のカレッジカラーは「淡青」と「濃青」

「濃青」主体 おはようございます。 2016年1月の筆者提供によります大学に関するブログ配信記事です。 京都大学ボート部のOBOG会は、「濃青会」と称します。なぜこの名前…