これからのインフレに備えた経営

ある高名な経営者からのメールです。私の意見も同じと感じます。

今、打つべき手を間違えると取り返しのつかない結果になってしまいます。中小企業の経営者の中には新聞すら読まない、語彙力がとてつもなく低い方もいらっしゃいます。語彙力の足らない、考えない、業界の中だけの常識で会社を運営している経営者は淘汰されていくことは仕方がありません。

日本では、過去からのデフレ経済からインフレ傾向に向かってますが、一部の企業を除き、なかなか給与所得が上がっていません。一方、金利は状況によっては上がる可能性があると思います。このような状態が続くと経済的にはタイトな環境となり、給与を上げる余裕のない会社の経営は厳しくなっていくでしょう。初任給を世界と比較した場合、スイスは約900万円、アメリカは約600万円であるにも関わらず、日本は約250万円と各段に低い現状です。物価が安かった時はまだよかったでしょうが、これから始まるインフレ経済においては、給与が上がらないと厳しい生活となるでしょう。このことは給与を上げることができる会社に人材が集まるという、給与格差による雇用の二極化が始まるであろうことを示唆しています。
話は変わりますが、今開催されているWBCという野球の大会を見ても日本人の力は、世界に通用するとてつもなく素晴らしいものを持っていると感じます。しかしながら、前からお話しするように、日本経済や企業が先進諸国のスタンダードに追いつき、以前のような日本に復活することは、バブルの崩壊といったような強烈なことが起こらないと難しいと考えます。
株価が上がった後に下がるのか、それともこれから下がっていくのか、どちらの場合においてもバブルは崩壊するでしょう。その時には投資ではなく事業に集中しなければなりませんが、そのためには社員の給与を高くして、人材を集めていかなくてはなりません。会社の未来を創るには人材が必要です。今までと同じやり方にこだわらずに、ITやDXを駆使して新しい時代にそった方法で生産性を向上させ、少人数経営を実践する必要があるのです。恐竜が氷河期に滅び、哺乳類が生き残ったように、会社も時代の変化に順応する力が必要です。また世界の物価や給与等、いろいろなことを意識することで、今後日本はどうあるべきか?ということも考えるようになるでしょう。

アメリカの銀行が経営破綻する等、いろいろと大きな変化の兆しがあります。