非同期通信
相手の反応を待たない通信
大量の情報を投下した時でも、我々のチームでは、意思疎通手段(コミュニケーション手段)は、「同期通信」ではなく「非同期通信」を基本としていますから、大丈夫です。非同期通信と同期通信の違いは、同期通信はデータ通信のリクエストを出してからレスポンスが来るまでほかの処理を行わずにレスポンスを待ち続けるものですが(だから返信が来ないと自分の作業が重ねられずにストレスに感じる)、非同期通信ではレスポンスを待っている間にほかの処理を行えるし行います。ほかの処理を行っている際に、レスポンスを受信すると受信処理を実行し、取り置くことができます(だから返信が来ないというストレスが感じにくい。感じにくい、という程度ですがこの違いは大きいです。発信側にとっても受信側にとっても)。
非同期通信(読:ヒドウキツウシン 英:asynchronous communication)とは「相手のことなんか知らねーよ!」な通信。
もう少し具体的に書くと、相手に要求を出したら、(相手からの応答を待たないで)さっさと次の処理を進めることができる通信です。
「非同期」+「通信」で「非同期通信」です。
非同期は「相手と足並みを揃えない」とか「相手の反応を待たない」とか、そんな意味で使われる用語です。これは、相手のことを考えていない、という消極的な意味ではなく、ここには、自分の時間を相手に委ねない、という積極的前向きな思想があります。
わたしは、意思疎通手段における齟齬や不満がたまる原因が、この同期通信を当然のものとして考えているところにあるとみなしております。非同期通信をベースに考えると、返事が来なかったら催促のチャットをすれば良いだけだし、既読スルーでイライラする、といった無駄な時間が確実に少なくなります。わたしはこれで、時間というものをできるだけ自分の手元にキープするように努めています。以上、脱線した話で失礼しました。
追記
読者より以下コメントいただきました。有用と判断しましたのでこちらにメモしておきます。
SyncとAsyncの話ね。これ凄く凄く深いんよ。Asyncの落とし穴は、Race Condition. つまり他人二人に並行して質問投げた場合その答えが返ってくる順番やタイミングによってロジックが破綻しちゃう可能性がある場合。「まーちゃん、お昼なにたべたいー?」「らーめん」「すーちゃん、お昼なにたべたいー?」「麺類以外ならなんでもー」「ひーたん、お昼なにたべたいー?」「今、瞑想中なの。」「ひーたんと一緒じゃないと俺いかないよ」などなどなどなど。非同期はCPU的にバッファ要領的に、ややこしさ的にコスト高なのです。でもそのコストに見合う利益がある場合もある。なので同期がいい場合と非同期がいい場合をバシバシ光速で見極めてるスキルが必要。現実、最適解は同期60%で非同期40%くらいかな。なので非同期一択はダメ。プログラミングも実務も。