(2015/11/09)日本の雇用環境においていわゆる非正規雇用が多数派になる日が来るかもしれないという話です
ホテル業界にも多くみられます |
おはようございます。
2015年11月の雇用環境に関する配信記事です。
日本の賃金労働者の4割がいわゆる非正規雇用になったというニュースがありました。
これは、2015年11月4日に厚生労働省が発表した「就業形態の多様化に関する総合態調査」という資料によるものですが、ここには、パート形態や派遣といったいわゆる非正規社員が占める割合が、全体の4割を超えたとあります。
この数字は、1990年には20%であったといいますから(総務省「労働力調査より」)、四半世紀で倍増したということになります。
この率を押し上げた要因として、筆者個人が挙げたいのは以下2つになります。
一つは、高齢化と人材不足に伴う高齢者継続雇用制度が急速に広まったこと、もう一つはそもそもの働き方の選択肢として正社員にこだわらない働き方の浸透です。
高齢者雇用安定法が2013年4月1日に施行されました、ここでもともと正社員として定年まで勤務していた人が、意欲さえあれば再雇用等により幅広く仕事を続けられることが可能となりました。
また責任も地位や待遇に応じて軽減されますから、いわゆる定年までの現役とは違った働き方ができるという気持ちの面も大きいです。
次に若くても敢えて正社員ではない働き方を選ぶという前向きな雇用形態も増加していると思います。
もちろん、追い詰められた労働者が仕方なく派遣やパート(や正規雇用にカウントされますが契約社員)といった形で雇用されるという「典型的な」形ではなく、自由な意思で起業や自営を目指しながら当面の職をこういった形で求めるということもあるようです。
広く多様性を認める社会ということを目指すのであれば、そろそろ正規だの非正規だのといった峻別をすることが本当に必要なのか考えてみる必要もあると思います。
非公式飲み会には良く顔を出します筆者からは以上です。
(平成27年11月9日 月曜日)