投票率

【投票率】
【投票率】
低投票率にあえぐ高度文明社会の病巣について。
日本では衆議院議員選挙中です。日本の最高権力者を決める闘い。全国に張り巡らせた289の小選挙区選出の議員こそが、国民主権の建前の源泉です。あと比例代表の議員もいるにはいますが、筆者は実際比例代表の議員に価値など認めていません。その意味では、参議院にも意味を見出していないです。結局肝は、衆議院議員の小選挙区289議席。ここにどれだけの自派の人間を配することができるかというのが、日本の権力構造の基本ということです。その意味では、400年前の幕藩体制と何にも変わらないし、国司郡司を派遣していた律令制国家の時代からの本質的な違いもないということになります。朝廷による国司任命から、地域の有権者による選挙に変わっただけです。
朝廷や天皇の権力も伸長や衰退があるごとく、選挙制度の価値というのも時代によって変わります。最近は、他の推し活に忙しい国民たちにより、この衆議院議員選挙においても、投票率50%をちょっと上回る程度まで落ちてきました。今回は、期日前投票の出足もことのほか鈍く、3年前の同じ衆議院議員選挙に比較して20%程度の減少とのこと。このまま「順調」に推移すれば、憲政史上初の、衆議院議員総選挙の投票率50%割れ、という事態になるでしょう。
そもそも選挙というのは非効率な制度です。筆者が政治経済のバイブルにしている未来人類の歴史書である銀河英雄伝説(本編10巻、外伝6巻)には、究極の皇帝独裁政治(憲法もなし)に滅ぼされる自由惑星同盟なる民主主義共和制国家が描かれています。テロとカルト宗教(地球教という)が支配される経済体制や都市国家も出てきますが、白眉なのは選挙に対して放たれる次のような批判です。
選挙制度は一見、民主主義の根幹を支える制度のように見えますが、実態は非常に欠陥だらけであり、しばしば「民意」という名の幻影を生み出します。以下、その問題点を辛辣に指摘します。

  1. 「一票の格差」という矛盾
    現行の選挙制度では、都市部と地方で1票の価値が大きく異なり、地方の有権者の票が過剰に重視されます。これでは、人口の多い都市部の声が抑え込まれ、選挙結果が民意を正確に反映しません。これは、時代錯誤な地方優遇の構造が未だに温存されている証拠です。
  2. 政治家の保身と既得権益の温床
    選挙制度は、実質的に「既存の政治家がいかにして権力を維持するか」のためのゲームです。候補者選定プロセスは、政党の都合に左右され、改革志向の新人が立候補するハードルが高すぎます。また、議員たちは再選のために有権者に短期的な利益をばらまく一方、長期的な国家ビジョンを語ることが極端に少ないです。
  3. 低い投票率と「白紙委任」の構造
    「投票しないのが悪い」という論調もありますが、そもそも有権者が投票したくならないような政治をしていること自体が問題です。さらに、低い投票率で選ばれた政権が「国民の信任」を語るのは滑稽です。30%程度の投票率で当選した議員が「国民の代表」を自称することこそが、民主主義の嘲笑に他なりません。
  4. 小選挙区制の弊害:二大政党制の押し付け
    日本の小選挙区制は、少数派の意見を切り捨て、政党間の二者択一に有権者を追い込むものです。これは、有権者の多様な意見を反映するどころか、「どちらがマシか」を選ばせる消去法の政治を助長しています。結果、政策の中身ではなく、相手を叩くネガティブキャンペーンが横行し、建設的な議論がなされません。
  5. 期日前投票や電子投票の遅れ
    世界がデジタル化する中、特に日本の選挙は未だに紙ベースで行われ、投票のたびに莫大なコストがかかっています。電子投票の導入が進まないのは、意図的に選挙参加者を減らそうとする政治家の怠慢以外の何物でもありません。高齢者や地方住民のためという言い訳は見苦しい言い逃れです。

結論
選挙制度は「民意を反映する」どころか、既得権益層を守り、形式だけの民主主義を演じる舞台装置に過ぎません。この制度を放置する限り、国民の声は政権運営に届かず、政治不信がさらに深まるだけです。本当に国民のための制度改革を行うなら、選挙制度そのものを一から作り直す覚悟が必要です。さもなくば、私たちは「投票」という名の茶番劇にこれからも付き合わされ続けることになるでしょう。

筆者は、世間一般では物凄く政治好きな趣味傾向を持っています。それでも、この推し活の中の相対的なものの一つに政治や経済が置かれてその地位を落とした、ということをひしひしと感じて生きています。政治に続いて、経済というものも、相対化されていくことでしょう。マネーゲームに飽きた、という前に、そもそも人が生まれて来なくなる、少子化という病巣が世界を覆わんとしています。
救世主の誕生が待たれます。そして、その救世主が、絶対王政の弾圧者になる、という繰り返しです。銀河英雄伝説を読んで作られたであろう(と筆者は勝手に推測している)映画スターウォーズの皇帝パルパティーンのさまでも見てください。
以上

追記

政治の責任にする前に国民が選挙に行かない事を対策すべきです。事前投票制度も出来たのにまだ言い訳する気か?と思います。
加えてオンライン投票やれよ、と思います。

コメントありがとうございます。はい、わたしも選挙行けよの間接強制考えてます。税務調査と一緒と考えています。
罰金なり、税率上げるとか、鞭打ちとか、そんなのです。
そして、即オンライン化で。
燃料くべていただきありがとうございます♪