原発の核廃棄物は宇宙に打ち出し太陽に打ち込むべし

東京に原発を!

近頃亡くなったジャーナリスト広瀬隆さんが書いた著書はたくさんありますが、中でも筆者が好きで読んだのは、東京に原発を!というセンセーショナルな著書でした。原発を推進する人も、反対する人も、等しく読んでおくべき本だと思いますのは、原発が真に安全であるならば、当然皇居のそばの新宿御苑にでも新宿一号機を作って轟音を轟かせてタービンを回すべきであり、原発推進派は手ぬるいといっています。一方、原発反対派に対しても辛辣で、だったら電気のない世界で生きていってください、朝日の出とともに活動して夜は日の入りと共に寝る原始共産制の時代に戻ってください、もちろん、ローソクの火なんかは化石燃料でCO2出すから絶対ダメね、と念を押すいじりようです。

日本の原発って一体どうよ、というご質問を親しい人からいただいたときに筆者(や当社)が述べるのは、日本が国力を保つためにエネルギーを維持していくにあたって、エネルギー源を持たない資源小国の日本においては、この点が歴史上非常にネックであったことはいくら特筆しても足りません。

明治時代から殖産興業、富国強兵で、人口を2.5倍に増やし、あらゆる軍事力を含む経済発展を行ってきた我が国において、最も困るのは、20世紀となり、石炭に代わって産業の原動力となった原油の確保でした。残念ながら、中国東北部(満州国:当時)で油田が見つかる前に、太平洋戦争に負け大陸から撤退する事になってしまいましたが、ワンチャン狙って、フランス領インドシナから広大なシーレーンを確保し、大東亜共栄圏という経済ブロックを作り上げアメリカイギリスとの持久戦に備え、世界規模の三国鼎立を狙うという構想は、当時の世界人口20億人のうち、この大東亜共栄圏を含む経済圏が4億人から5億人であったことを考えると、十分実現可能性があったのです。日本はかように、ここまでグローバルだったわけで、思えば、80年前に、日本が正規空母6隻を擁する機動部隊に艦載機400機を満載してハワイオアフ島真珠湾に爆撃、雷撃をかまして米国太平洋艦隊を壊滅させるといった離れ業をやったことについて、今の日本人は素直に驚くべきです。

今のインスタばっかりやって写真アップに余念のない日本の若者の諸君、あなた方のおじいちゃんやおばあちゃんのそのまた父や母は、このガチで、この世界を、イギリス・アメリカと3分割してやろうという大望を、国民総出でマジで信じていた、とてつもない楽観主義者で、そして努力家で、植民地世界おかしくね?と素直に疑問を唱えることができる、世界に冠たる有能かつ熱意ある先輩たちだったのです。

自虐史観に物申す

司馬遼太郎氏の書く歴史小説は、明治の日本人は偉かった、だけど昭和の指導者たちはダメだった、という論調で書かれていることが多いです。もちろん、個別には結果が全てですから昭和の大戦の負けは確実に汚点です。しかしながら、緒戦の真珠湾やシンガポール陥落戦、そしてマレー沖海戦でイギリス海軍の最新鋭戦艦プリンス・オブ・ウェールズを撃沈する、珊瑚海海戦で米空母を屠り去るといった大勝利から、ミッドウェーでの大敗、ガダルカナル撤退、サイパン、グアム、硫黄島失陥、東京大空襲、沖縄戦といったすべての戦歴を詳細に検討すると、大日本帝国が、国家としての矜持を保って降服し、天皇陛下を中心とする国の仕組みを保ったまま終戦したということは紛れもない事実であり、この点、崩壊したヒトラー(自殺)率いるナチス・ドイツとは全く別であると言えます。近衛文麿は自決し東条英機はピストル自殺に失敗しますが、こののち、彼を含む戦犯たちは全知全能をかけて東京裁判に対峙して戦争責任をすべて自分たちにかぶせ、天皇陛下が統べる日本国の仕組みを守って死んでいきました。

こうした日本国を見ているアジアの人たちは、もう一度やってきた旧宗主国を今度こそ自分たちの力で追い出し、次々に植民地から脱却して独立国家として世界に打って出ていくのです。戦前、独立を保っていたのはかろうじてタイ王国だけだったのと比較しても、このアジア世界の多様性はどうでしょう。多様性などという言葉が最近の、というか連合国の名称のまんまの国連(UN)でトレンド入りするはるか前に、日本国は、国の身をもってそのような多様性の種を撒いていたのです。

核廃棄物の処分問題

話がそれてきましたが、原発についても、このクリーンエネルギーが求められる中、日本の最高度の技術をもって炉心を調整コントロールする術を磨き、営々と50年以上にわたり、全国に50機の原発を稼働させ、電力の安定供給を担ってきたのです。

黒部ダム建設にかけられた膨大な、延べ1,000万人と言われる人的資源と、171名にも及ぶ直接の犠牲者と7年もの工期、そのような可能性が残された水力発電所の候補地はもうありません。原発については、老朽化したものを新型に置き換え、集約していくことが現実的な解となり、そして核廃棄物の最終処分場がない、という根本的な問題としては、筆者は宇宙にロケットで打ち出し太陽に打ち込むという方法を提唱します。

この、世紀の打ち出しプロジェクトについては、世界中の政府や民間保険会社から保険を募り、事故やテロによる核物質の世界中へのばら撒き、拡散を補填するように保険をかけた上で、世界中の軍事力を総動員して、この廃棄ロケットを空中で守り、どのようなテロや犯罪国家の介入もクリアするという、コロナ後の世界にふさわしい、世紀の地球規模の大プロジェクトとなるでしょう。

まさに全世界の人類や生命を人質に取った壮大な作戦です。

将来加筆修正する前提ですが、いまのところここでアップしておきます。みなさんの忌憚ないご意見、反論、一万円札など、お待ちします。

以上