田舎や限界集落の個人事業主や中小企業が勝てる分野を探す

どんな仕事をして収入や売上を上げるか

特に田舎や限界集落、離島といった人口減少問題が山積する地域の皆さんに対して、一体どんな仕事をして収入や売上を上げるべきか、これを深く考えてみることにします。

まず、農業や漁業、酪農といった第一次産業に従事する場合です。自然のものを手間をかけて育てたり、漁に出て魚を取ってきたりして、その商品を市場や消費者に売って、現金収入(売上)を上げるという事業です。これは、比較的小さな規模で展開できますが、小さい事業体や個人事業の形で続けていくのにはコツがあります。

それは、身体をすり減らさないようにすることです。ともすれば、労働基準法などの適用がなされない世界であり、限界まで自分の身体と時間を投入し続けることになってしまいます。自分の適切な「労働価値」を正確に把握し、自分の満足感や達成感と天秤にかけつつ、適切な売上が利潤が残る形で事業を整えていかないと、単なるやりがい搾取に陥って貧困ビジネス化します。

大切なのは、サービスや財を作り出すその課程ではなくて、そのサービスや商品が、実際に売れて売上(現金)になるかどうか、なのです。

どんなにいいものを作ったところで、その「いい」かどうかを判断するのはつけた値段で買ってくれる顧客がいないとなんにもなりません。

売れなきゃただの置物

売れなきゃただの置物なのです。この点は、重要なので何度も繰り返しておきます。形のある商品でもそうですし、形のないコンテンツや情報、コンサルティング支援といったサービスも同様です。どんなに素晴らしいアイデアでも、形になったものを買い取ってくれる人や利用料を支払ってくれる顧客がいないと、事業は成立しないのです。この発想を、マーケティングの世界ではプル型(引張型)マーケティングと言ったり、アウトサイド・イン(顧客側から考えよ)と言ったりします。いずれも同じことを言っており、事業者が売りたいものなんか聞いていない、顧客が買いたいものを想像し提供せよ、ということであります。

殆どの、田舎も都会も離島も限界集落も、事業者と言われる殆どの事業体や会社や経営者や社長もすべてわかっていない真実がここにあります。

ある有機農法栽培に取り組んでいる農家を訪ねたことがあります。素晴らしい生産物です。米はピカピカ、炊いて冷えてもまだ美味しい。ですが、その米をどうやって買うかのルートが極めて限られている、誰も知らない、では売れません。

しかしながら、こうした「真面目な」人ほど、いい商品を作り出そうという情熱だけに特化して、「知ってもらおう」という販売、マーケティングの発想がないのです。そもそも、自分がこれだけ精魂を込めて創る商品が売れないわけがない、売れないのは顧客が馬鹿だからだ、とでも思っているのでしょうか。

それが、田舎の発想というものです。知らないものは売れません。そのためには、他人が何を欲しているのかを、自分の商品サービスを磨き上げる以上に感度を持って探ることが必要です。

顧客のニーズは千差万別、その中で、自分の強みを発揮できる分野を定めて、その特定した潜在ニーズに自分の商品サービスを一気に投入するのです。そうしないと、のんべんだらりと適当にサービス開発をしたところで、事業化はできないと思います。

商品は、売れてこそ。

この原則を忘れないように、全国の小規模事業者の方には訴えたいと思います。

そしてストックビジネスへの転換

そして、事業化する場合、原価ゼロで原理的には無限のサービス提供ができる、コンサルティング的、顧問的業務が最強だと考えています。

なにか具体的な執筆や講演、パソコン指導やメルマガ講師、個別事案のご相談を受けるといった個別のお仕事から始めて、うっすくても継続する月額顧問契約のような形が増えてくると売上の見込みが安定していきます。

サラリーマンや給与労働者、パートや派遣社員のみなさんも、広い意味では、この「月間顧問契約のような形」で給与や報酬を得ているのです。自らの身体や労働力、時間や知恵や熱意を、かような形でカネに代えているわけです。

そうして、ゆくゆくは、

一発デカイのを当てる

証券会社、建築会社

より

地味で儲けも少なく手間のかかる

貸金業者や銀行、ビルメンテナンス業者

のような、フローより顧客基盤や継続契約といったストックで稼ぐビジネスモデルへの転換が必要だと考えています。

いい事業を。

塾長より