文章アドバイザー 鈴木あいさんインタビュー

鈴木あい 独占インタビュー

鈴木あい(鈴木愛)明文堂代表 

起業家や個人事業主に向けて、言葉にならない想いを文字にする「文章アドバイザー」として活動する。文章講座のほかSNS発信、ホームページ上の文書作成のアドバイスなどを手掛ける。人気を博したブログをはじめ、メルマガ、動画ライブなど精力的に発信もする。1969年静岡県生まれ。静岡大学教育学部卒。小学校教諭一種免許、中学校教諭二種免許(国語)。主婦の傍らアルバイトで始めたパソコンインストラクターが後の起業につながる。奈良県橿原市在住。家族は夫と息子3人。趣味はスクラップブッキング。

 ―起業家に向けて、集客に役立つブログの書き方などを教える「文章アドバイザー」として活躍中の鈴木さんですが、ご自身の起業前はパソコンのインストラクターをされていたそうですね。

 鈴木 1997年から、愛知県のパソコンスクールで主婦をしながらインストラクターを務めていました。その後、夫の転勤で奈良県橿原市に移り、2010年から6年間、ベネッセコーポレーションのICTサポーターとして、地元の小中学校に訪問して生徒たちにパソコンを教えていました。期間中は延べ約6000人を指導しました。

 ―起業は2016年ですね。

 鈴木 当時の“女性プチ起業ブーム”に乗っかったようなものです(笑)。お小遣いが稼げたらいいなという軽い気持ちでハンドメイド品を作って販売したりして、起業塾にも入っていました。その起業塾で知り合った人たちに、2014年頃からパソコンを教え始めていたのです。すると、皆さんパソコンはすぐに出来るようになるのですが、自分たちのビジネスを告知するためのブログを書くのに苦労されていました。起業塾では「毎日書きなさい」と指導されるのですが、とても書けない。そこで、書けなくて困っている人たちをサポートしようと思ったのがきっかけです。

 ―現在はどういった方々からの相談がありますか。

 鈴木 50代以上の女性が多いですね。対面のほかオンラインで全国から受け付けています。ブログの書き方をはじめ、ホームページ上の文面の書き方、SNSの活用法などをアドバイスしています。もちろん、パソコンの指導もしています。

 ―起業したばかりの人が自分の存在を発信する上で、気を付けるべき点はありますか。

 鈴木 ありのままではなく、自分を“作ってしまう”と負担になりますね。私も経験があるのですが、自分を大きく見せた方が仕事の依頼が来やすいのではないかと思ってしまうものです。

 また、起業当初は実績もありませんから、高いお金を払ってコンサルティングを入れたりしてしまう。その時は仲間ができたように感じて楽しかったりもしますが、コンサルは期間が限られていますから、いつかは自分一人になるんですね。結局は、自分で自分に向き合って、長い時間をかけて発信し続け、信頼を築いていくしかないのです。一足飛びにはいきません。

 ―発信し続けて、自分を知ってもらうことが重要なのですね。

 鈴木 そこが一番大切です。個人事業主ですと、広告に高いお金をかけることも難しいですからね。一個人が認知度を上げていくには発信しかない。何を書くか、どう書くか。

 私も起業したばかりの頃、ブログで発信していた際に、「ご相談ください」「ご相談ください」と繰り返し書いていたら、「そんな前のめりだとお客は引いてしまう」と起業塾で注意されたことがありました。そこで、ゆるい文章に書き直してみたら今度は「気持ちが入ってない」と指導されるのです。ではどうしたらいいの?という感じですよ(笑)。そんな私自身の経験も踏まえて、相談者には色々とアドバイスしています。

 ―鈴木さんご自身のブログも人気ですね。

 鈴木 「仮面夫婦脱却ブログ」と題したものですが、2015年10月に書いたものがバズりました。

 ―どういった内容ですか。

 鈴木 私がひとりで育児していた時の話で、アトピーを持つ息子を病院に連れていき、帰宅後に疲れて夕食を用意できなかった私に、夫が「病院に連れて行ってくれてありがとう」と言ってくれた、という内容です。

 ―心温まるお話ですね。

 鈴木 それ以降、おかげさまでブログが人気になりました。

 ―書く上で気にかけていることは。

 鈴木 ストーリー性もそうですが、やはり敵を作らないことです。誰かを攻撃しない。

 ―なるほど。鈴木さんはご実家が書店だそうですが、そのことに触れたブログも拝見しました。なにせタイトルが・・・

 鈴木 「実家はエロ本屋でした」です。たしかにエロ本も売ってはいましたが、それ以外の一般の雑誌、書籍も置いていたんですよ(笑)。

 ―そうでしたか(笑)。プロフィールにもありますが、国語の教員免許もお持ちで、実家が書店。そして今現在の「文章アドバイザー」。鈴木さんは、“文章”に一気通貫で関わっていますね。今後はどのような展開を考えていますか。

 鈴木 教えることは好きなので、これからも続けていきたいと思っています。私が教えたことで誰かが「〇〇が出来た」となることってやっぱり楽しいですものね。

文章の話でいうと、“基本”というものを教えている人も、身に付いている人も少ないと思います。その中で、ネットやSNSでの発信が不可欠な時代になっています。大学入試に記述式を導入するという話も一時期ありました。この意味からも、自分の考えを文字で記すということが重要視されています。しかしながら、学校の教え方ひとつとってみても、従来のやり方だと文章力は身に付きません。文学作品を読ませて、あとは感想を書かせて終わり。やり方がそれしかない。もちろん、センスがあって書ける人もいますが、そうでない人というのは、やはり他から習うことが必要になると思います。

文章のリズム感を身に付けて、そこからアウトプットしていく練習が子どもの頃から出来ていたら記述式にも対応できるはずですし、なにより自分の言いたいことをきちんと記すということにもつながると思うのです。

今は、大人も子どももアウトプットする、つまり書くということに関して同じようなレベルです。ただ、先ほど述べたように、ネットの広がりで文章を書く能力というのが要求される時代でもあります。ところが現状は、一部の出来ている人と大半の出来ていない人に二分された構造になってしまっている。これをなんとかしたいなと思っています。

―発信が必要不可欠になった現在、文章が苦手な人、または学びたいと望んている人にとっては鈴木さんのような存在はありがたいと感じていると思います。

鈴木 これまでは、学ぼうにも単に「とにかく書け」と言われてきただけです。例えるなら柔道での受け身、テニスでの素振り、そういう大事な部分をすっ飛ばしているから、そもそもの土台がない。こういった従来のやり方に、一石を投じたいと思います。

                                      了

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