日本偉人ランキング

日本史上の偉人を勝手にランキング

マーズランキングというのがあります。テラフォーマーズという昆虫たちとゴキブリたちの火星の戦いを描いたSF漫画で筆者は大好きですが、この手の漫画で出てくるランキングや強さの定量化である戦闘力(ドラゴンボール)とか懸賞金何億ベリーとか(ワンピース)、そういうのが日本人は大好きなんですね。それで、日本史上に燦然と輝く、一個の人間として最も輝いたというか爪痕を残したというか、影響力を残したとか同時代の人々に限らず後世の人々をも巻き込み続けているという意味で、偉人ランキングというのを常に意識して人生やっているのが筆者です。そして、いつもふんわり考えていたのですが、ようやく、この歳になって正式にベータ版としてランキング形式にしてみようと思っているので、以下下記進めていきたいと思います。以後の修正もあると思いますが、とりあえず2023/04/07時点の結論ということで。

1位 空海

1位はいつもこの方、弘法大師空海。奈良時代、四国の国司の三男に生まれた天才児です。幼名というか俗世の名前は佐伯真魚(さえきまお)。空海(くうかい)とは、虚空と大海のことで、定居元年辛未、太子夢の占を以て舟を装ひ、彼國の百官百司を将て風帆に任せ空海萬里を凌ぎて、同年三月二日周防國佐波郡多々良の濱に著きけり(古谷知新編『日本歴史図会第十輯』「大内義弘の話」)とあるように、無限の虚空(大空)と深く広い大海を併せ持った強烈な概念です。空海。日本語がいまだ確立していない中で、漢語と日本語(話し言葉としての和語)をこれほどに統一した天才を知りません。ChatGPTも驚くでしょう。平安時代初期の仏教僧。真言宗の教祖にして真言八祖の八祖。774年(宝亀5年) – 835年(承和2年)。法号が空海。灌頂名・密号は遍照金剛。諡号・弘法大師の名でも知られ、一般に「大師」「御大師様(おだいしさま)」「弘法様」「弘法さん」ともいわれます。20年と言われた遣唐使の修行時間をわずか2年で終え、当時の中国(=世界)で随一の老師に、その弟子1,000人を差し置いて、ふらりと東方の島国からやってきた空海に対し「お前のような天才を待っていた」とまで言わしめて、龜に水を注ぐように知識と知恵を伝授されそれをことごとく飲み干し、大量の仏典と情報と密教奥義を九州の地に持ち帰り、そして桓武天皇に愛され京都に東寺、高野山に金剛峯寺を建立して密教の根本道場を建立し、空前絶後の頭の良さと回転と、そして宇宙を理解する破壊的な思想と無限の体力をもって、日本人の精神構造を根本から固めることになった超人。空海。生まれ生まれ生まれ生まれて生の始めに暗く 死に死に死に死んで死の終わりに冥し (空海 『秘蔵宝鑰』 830年頃に成立)解釈例 :人間は、生まれては死に、死んでは生まれて、何度も転生するが、生まれた始めは無明(wp)で真理など解せず、死に臨んでは闇中の闇にあって真理を解すには遠い。人間というものは、いったい何度生まれ変われば生と死の真理を理解し得るのか。弘法筆を選ばず、弘法にも筆の誤り。同じことでも真反対の解釈が生まれる、四国のお遍路に限らず全国に足跡を残され、今もって、高野山の奥の院では毎朝夕、食事の差し入れがありそこで修行に励んでいるとされております。

2位 伊能忠敬

2位は市井のコツコツ型超絶の努力の人。伊能忠敬。58歳、名主として多くの業績を挙げて引退後、幼少の頃から興味が付きなかった天文学と暦と地図の世界を学ぶために江戸に出てきて19歳年下の師匠について天文学を学ぶ。幕府の命を受け、一歩60センチの伊能歩きを完成させて、全国を行脚し大日本輿地図を完成させる。あくなき地理への好奇心。教育というものが唯一人類を前に進め、さらに個々人の人生を豊かにするビクトリーロードであることは間違いないと思っています。プロ野球選手になれただけで満足するのではなく、その上を目指し続けるのと一緒です。そして、残念ながらほとんどの人間は、その分野でいける上限までにじき到達します。しかしそれはそれでいいわけです。自分の人生をその分野にぶっこんで大いに粗末に使った、行けるところまで挑んだ、それが爽快感や満足感を生み、不思議なことにそこまで培った経験なり知恵なりが次の活力になっていきます。世界が広がるということなのでしょう。そして、その壮年からシニアにかけてどのように自らと向き合って勝負していくか、の途上にあったとき、若い人たちに道を示し、励まし、かつ自らも進歩しつづける、めんどくさいけど切れのよい、わりと爽快なおっさんやおばさんになっておくことは、非常に大切だと考えております。年を取ると、どうしても考えが固定化され、新しいものやコンテンツを敬遠していくことになり、あげく、最近の若いもんは、というお決まりのフレーズで若者から遠ざけられます。そのような残念な状況にならないように、勉強を続け、そして自分より年の若い上司や師匠について、謙虚に学び続けると、筆者歴史偉人ランキング(マーズjランキングではない)堂々2位に輝く江戸時代の伊能忠敬(いのうただたか)先生のように、58歳で上京、19歳下の師匠に天文学を教えてもらい、73歳まで日本全国を歩きとおして測量して大日本沿海輿地全図(だいにほんえんかいよちぜんず、正式名称)を世に放ち、後世の世界の帝国イギリスをして、こんな精緻な地図は見たことないと感嘆、脱帽されることになるのです。

3位 吉田松陰

かつての日本には時代の節目節目に、そのような全人格的教養を施す組織や仕組みがたくさんありました。筆者歴史偉人ランキング(仮:マーズランキングではない)第3位の幕末に生きた吉田松陰先生は、松下村塾という町のゴロツキを集めたテロ組織(失礼!)を組織し、彼らと日本の行く末を一緒に学び考え議論しました。この松下村塾の塾生の双璧の一方の高杉晋作のそのまたさらに弟子の伊藤博文という人が、初代内閣総理大臣となり、現在の菅ちゃんは99代目です。日本は昔からそんな国なのです。初号機が伊藤博文ならば、零号機が高杉晋作、そして吉田松陰先生はさしずめ思想的造物主といったところでしょうか。単に、偉いとか凄いとかではなく、そのような人の流れがつながって今があるということをもう少し知っておいたほうが、日々の生活も豊かになり、軸が通った人生を歩めるのかもしれません。繰り返しますが、やっぱり、このようなことを理解するための俯瞰した視点を持つため、一定の教育や教養が必要であることは論を待たないのでありまして、よい大学にいって、よい企業にはいるのだけが人生ではない!とか言う心地よいけど無責任な他人の発言を鵜呑みにして、どう考えてもぶっちぎりで一番よい人生をおくれる可能性が高い生涯学習をおろそかにするような残念な子供や大人にならないようにしたいものです。その意味で、自分の子供や近所の子供に勉強せえと言ってこうした安牌早上がりの進路を強制するのも愛情のひとつではあります。よっぽどでないかぎり一般早上がりルートから外れて大きく巻き返せるほどの才能は、筆者を含むほとんどの人にはないものと心得たほうが良いです。もちろん、大人になっても勉強は続きます。個人的意見ですけど。だいたい、このようなことは大人になって世の中に揉まれれば少しずつ分かってくるのですが、今の令和の世の中は、優しすぎる国や地方公共団体、優しすぎていつまでも家から子供を出さない親と寄りかかる子供が多いようで、なかなか難しいところなのかもしれません。こうした界隈から「もっと支援の手を」みたいな心地よい言辞が流れてきたら気をつけたほうが良いと思います。かれらは知識技能知性ではなくて、欲しがっているのはおカネの一点であることが多いと思います。このようなことを全国の子供達にどのように伝えたら良いものか悩むところです。