トイレの落書き注意書きからいろいろ考えた(2021/06/15)

トイレの注意書きがひどい

おはようございます。合同会社鈴木商店の鈴木(仮名)です。しばらくは、このように「フルネーム」で名乗っていきたいと思います。

さて、トイレ清掃もトイレ管理も立派な施設設備管理業務です。設備管理業務はビルメンテナンスとも呼ばれ、この業界には多くの設備管理員や清掃員、警備員が勤務し、業務提供を行っております。

さて、この写真のような注意書きですが、これはですね、商業施設などで、化粧品や下着とかを万引きした人が、ケースごと捨ててしまうことが良くあることから仕方なく注意喚起のために貼って回っているものだと鈴木は推測しています。

プラスチックのケースなどが配管に詰まるとそれはもう大変ですから、むしろ万引きしていいですからそいつはやめてほしいやつです。万引されても商品代が損害ですが、トイレの配管を潰してしまえばまかり間違えば、施設全体に下水や汚水が逆流して、それはもう阿鼻叫喚、施設所有者や運営者といった「こわーい」方々から叱責を喰らうことはもちろん、悪くすれば設備管理のお仕事自体も取り上げられて路頭に迷いかねない、そのような劣位な環境におかれております業者にすぎない再委託先であります設備管理業者、ビルメンテナンスに従事する人々のことに、少しだけ思いを馳せていただければ、このような施設を痛めつけるような悪魔の所業も減るのではないかと考え、この記事でも謹んで注意喚起させていただきました。

しかしながら、このPOP(注意書き)を作ったのは、きっと男ですね。別に流すのは血とかでも別に問題ないのですが、これでは鼻血も出せません。一般の女性が毎月毎月下から血を流しているという単純な事実すらわかっていないのは教育の不在ですかね。この写真は、「女性用トイレ」のものですので、余計にもやもや致します。

この便所、トイレをきれいに使うということに、民度というものが凝縮されているのが世界標準でありまして、それでも日本はかなり先進国のほうにいるものと考えられます。特に、ウォシュレット、という文明の利器につきましては、おそらく日本で一番、世界のあらゆる国からの留学生を受け入れている大きな総合大学の学長さんも、「鈴木くん、留学生に一番ウケるのってなんだと思う?ウォッシュレットだよ!もう国に帰ってもウォシュレットじゃないと嫌だって言うんだよ」などと言うくらいです。

そして、その日本人のきれい好きは、かの昔には、京都の都の政庁のそばに書かれたと伝わる落書きが貴重な歴史的資料となった事例もございます。

その歴史的落書きとは、二条河原の落書と言われておりまして、鎌倉幕府滅亡後に後醍醐天皇により開始された建武の新政が開始されてから2年後の、建武2年(1335年)8月に、建武政権の政庁である二条富小路近くの二条河原(鴨川流域のうち、現在の京都市中京区二条大橋付近)に掲げられたとされる落書(政治や社会などを批判した文)で、写本として現代にも伝わり、当時を知る一級資料となっております。

此頃都ニハヤル物 夜討 強盗 謀(にせ)綸旨
召人 早馬 虚騒動(そらさわぎ)
生頸 還俗 自由(まま)出家
俄大名 迷者
安堵 恩賞 虚軍(そらいくさ)
本領ハナルヽ訴訟人 文書入タル細葛(ほそつづら)
追従(ついしょう) 讒人(ざんにん) 禅律僧 下克上スル成出者(なりづもの)

Wikipedia「二条河原の落書」(にじょうがわらのらくしょ)より

いわば、この時代における匿名のアルファブロガーによる渾身のブログ記事でありまして、日本という国は、神代文字を記録した風土記の時代から、古事記日本書紀、漢字かな混じりの文字を確立して源氏物語が書かれた時代から現代にいたるまで、説明し難い、めんどくさいご先祖さまたちの営々とした生き様の上に我々の生活様式や考え方の根本が定まっていることを感じざるを得ません。

トイレの一つの注意書きから、ここまで深読みできるのも、もやもやするのもそれは、いつも通りの、我々は紛うことのない日本人後継者であることの証左なのかもしれません。

それでは失礼します。