「バーキン」は資産の運用手段?

バーキン25 ヒマラヤ 2019年モデル 革/ニロティカス カラー/アイボリー×オターグレーのグラデーション 金具/シルバー

2,000万円を超えるバッグ「バーキン」は資産の運用手段?

そもそも、ただでさえプレミアムなバッグであるエルメスのバーキンは、一番廉価なバーキン25の通常色のものでも、100万円以上するようなカバンです。カバン1つに100万円とはこれは何だと思われるかもしれませんが、これが価値というものです。男性の場合も、バカ高いクルマや時計をこぞって買い求めるのを考えれば、女性が身につけるもので、宝石以上に価値があるバッグという市場もなりたつというわけです。

さらに、ただでさえプレミアムなバッグであるバーキンの中でもさらに数が少なく、ほとんど入手が不可能というエキゾチックレザーを使用したバッグについては、推定市場価格2,100万円という超豪華なお値段となっております。もう、ほとんどどんな車よりも高いバッグというこの取引社会の様子が面白くて、笑いすら出てくるレベルです。

さらに、そのお値段は、時を減るごとに時価が増していくという、資産価値が認められており、もはやバッグというよりその形をしたオブジェ、仮想通貨といって良い存在になりつつあります。希少性から、ほとんど見ることができないものに対して、人は際限なく値段をつけるものなのでしょう。この点、改めて考えれば、存在維持のために大量の電力を食い続け、マイニングというサーバー奴隷からの上納がなければ滅んでしまう仮想通貨などより、よほど管理が楽で、見て愛でることもでき、形も実在も認識しやすいバッグというものの方が、投資対象として遥かに優れるのではないかと思うわけです。

もちろん、法定通貨やワインや商品先物のように、その「需要」「使い勝手」「効用」としては、せいぜい物を入れられる、という程度に過ぎないのですが。

バーキンヒマラヤの数十万分の一のバッグを背負って毎日元気に出社している鈴木(筆者)からは以上です。