奉仕と懇親
【奉仕と友愛、そして懇親】
緒言。筆者が国際ロータリーなる奉仕懇親団体に参加して短いところ、この運動に参加すること数十年におよぶ諸先輩に親しく接し考えることが増えました。
心が整い、自ら動き、人と接して語らい、それぞれが自律した個人として誇りをもち、あらゆることを自分ごととして捉え、世界の発展を願って奉仕する活動、それがロータリーの意義だと思えるようになりました。
一方、ロータリーの理想を高唱した時間の短き、長きにかかわらず、適当なる記述を世に公にすることの難しさを感じています。
創始者ポール・ハリスなる人が始めたこのロータリーなる精神的国際運動は、爾後120年を経て、全世界の会員数120万人を数える大きな社会運動に発展しました。
それゆえ、あらためて、この創始者ポール・ハリスが著した文に立ち返るべきを思い、日本におけるロータリーの伝道師、導入者である米山さんを通じて日本語でもこの精神に触れてみましょう。
ポール・ハリスは世界中を歴訪し、また東洋に来遊し日本をも訪問せることなりましたが、比較的短かき年所に驚くべき進歩発達を成しました。 国際ロータリーの運動が、その擁する会員が120万人に上り、世界の各国にまたがる無数のクラブ、東京大阪を始めとして、ここ福岡においても、2700地区60クラブを擁することになったこと、誠に喜ばしいところであります。この盛況にあるはもとより偶然ではなく、ロータリーの最も平明にしてかつ高尚なる主義精神に従える運動の賜物だと思います。
この運動と効果的な組織づくりの真相を得たことはまことに幸いであり、世界の発展と平和を希求するロータリー運動の理想と、国際の親善、政治宗教の外に立ち、ひたすら奉仕の精神を基として会同しもっぱら国家社会の発展福利に貢献するのです。己の利益を第一とする態度を改め、まずその個々人の道徳水準を高めて相互に語らい、そうした自律した実業人が広く友愛の主義によりて結合し種々職業を異にせよ、おのおのその祖国に忠良なる国民にして、大いに活動するのです。そして、単なる社交機関の類を超えて、世界の発展に確かな足跡を残す奉仕の精神を持つわけです。懇親と友愛と、そして奉仕の精神。改めて、これが、ロータリーの存在意義となりましょう。
以上