(2021/03/18)人の振り見て我が振り直せ

▼3月、4月は年度替わりと言いますが、その年度代わりの大事な時期に、しかも東日本大震災10周年の節目の年の3月に、やはり出てしまいましたみずほ銀行の大規模なシステムトラブル。とりわけ心を引き締めてかかるのが世間の相場のはずですが、みずほ銀行の大規模なシステム障害については、これで通算3度めです。今回は、全国に張り巡らせたATM数千台の実に8割が止まったといいます。しかも、顧客のキャッシュカードや通帳がそのままATMにのみ込まれ、客が足止めを食った事例は5千件を超してしまいました。

▼三度目の正直とはいかずに二度あることは三度ある、という先人の知恵の通りでありますが、これまでさんざん面子を潰されてきた感の強い、金融当局の金融庁からは、報告命令という異例の措置が下っています。さて、金融庁は仏の顔も三度といくかどうか、これも見ものです。

▼そんなことを、ひとごとのように言うのも憚られる世の中になりまして、当局と認可業者との不適切な関係ということでは、接待やら便宜供与やらいろいろ週刊誌に暴かれる世の中になりまして、それをいちいちかきたてる既存メディア自体も、軽減税率を認めてもらったという「恩恵」から自由に言説できないという面白い世の中になりつつあります。コロナ下での我慢もとっくに1年を過ぎ、春はまだまだ、人のふり見てわがふり直せで、ご用心や自省の出番なのかもしれません。心も晴れる日がくるのを待ちながら、今は辛抱、欲しがりません勝つまでは、の我慢のときなのかもしれません。

▼みずほ銀行では、2021年2月28日午前、システムに障害が発生し、28日夜7時半過ぎの時点で、全国各地に設置している5395台のATMのうち、半分以上の2956台が利用できない状態になりました(銀行発表)。預金を引き出そうとキャッシュカードや通帳を差し込んだ際に、ATMにキャッシュカードなどが取り込まれたままになり、どうすることもできずに長時間待たされた利用客からは「対応が遅い」といった声があがっていました。虎の子の決済系預金通帳やキャッシュカードが、ATMに取り込まれたまま戻ってこないというのは、恐ろしいことです。また、影響はインターネットバンキングの「みずほダイレクト」にも及び、一部の取り引きができなくなりました。

▼歴史を振り返りますと、みずほ銀行を巡っては、①3つの銀行が合併して営業を始めた2002年の4月と、②東日本大震災が発生した直後の2011年3月の2度にわたって大規模なシステム障害が発生しいずれも金融庁から行政処分を受けました。こうした重大インシデントを起こしたみずほ銀行は、再発防止に向けて、2019年、基幹システムを刷新しましたが、再び③ATMから通帳、キャッシュカードが戻ってこずにデットロックに陥るという致命的な顧客に迷惑をかけるシステム障害を起こしたことになります。10年周期の3回めのトラブル、銀行法という極めて特権的な地位を金融当局によって認められる代わりに高い公共性を発揮しなければならない、銀行の組織体制や運用開発体制に、大きな疑問符がつく出来事となりました。

▼人の振り見て我が振り直せ、で参りたいと心を新たにした当社からの意見は以上です。

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