2019年4月開校4年目を迎えたネットの高校「N高等学校」の入学者が4,000人を超えたことについて(2019/04/13)

タブレット授業

おはようございます。

2019年4月のネット授業やネット会議や講義シェアリングに関してビルメン王こと筆者が自らの感覚に沿った所見を述べるというブログ配信記事です。

2019年4月、4年目を迎えたネットの定時制高校であるN高校(沖縄県うるま市)の入学者が4,000人を超えたとのことです。

1学年4,000人といいますと、筆者の近所(福岡市)の全日制公立高校の定員が400人程度であることからしますと、ざっと地方中核都市の公立高校10校分となり、これは控えめに言っても大勢力であろうと思います。

筆者の出身であります、北九州市八幡西区にあります福岡県立東筑高校(去年2018年4月の春の甲子園に出場!)という母校に至りましては、当職が高校生であった25年ほど前の1学年の定員は470人であり、47人クラス10クラスであったところ、なんと今年(平成31年4月入学)は280人で40人クラス7クラスだということです。

いわゆる普通の高校については、もはや少子化まっしぐらです。

こうした状況を見ますと、全国的にもN高校の一人勝ちというのが見て取れると思います。

もちろん全国から入学者が集まるわけですし、入学式もネットでVR体験で行うということですから、4,000人が一堂にリアルに会するわけではありませんが、れっきとした、文部科学省が管掌する学校教育法上の高等学校卒業資格が取得できる「高等学校」として、これだけの入学者がいるというのは驚きのことだと思います。

しかしながら、筆者は実はこの「流れ」は予想しておりました。

高校での必須授業科目(主要5科目)についての基本知識は、最も「教え方の優れた教師」による渾身の動画配信授業を1シリーズ通して視聴すれば、全日制授業でのスクール型授業よりもむしろ「集中」して理解を得ることができるでしょう。

問題演習も、スクール型授業で40人単位で「同じ」問題演習をさせるより、より個人個人に特化した課題を出して解かせるようにした方が、明らかに個別の生徒の学力や理解は向上するでしょう。

そうした、わからないところにすぐ戻れるのが動画配信授業の良いところです。

わからないところに戻って聞き直せばいいし、わかっているところは2倍速なりですっ飛ばして概要だけわかって先に進むことができます。

実は、クラスで一番成績が良い子、というのはその人個人に限って言えば、学習機会が「下方に」下げられているという意味である意味「不幸」なのです。

つまり、授業の進度ぴったりに張り付いて実力を伸ばすというのは、とても気持ち良いように見えて、本来なら「通常の」学習者が行きつ戻りしながら理解しその人として最高の理解スピードで進む、そうした体験ができずに不幸だというわけです。

個別動画配信授業ならば、周りの人とペースを合わせる必要はありません。

高校卒業に必要な理解力や学力を、ある一定期間経過後に、見せてくれればいいわけです。

最初の立ち位置(合格判定E判定とか)や、言ってしまえば途中経過も、別に関係ないのです。

到達地点とそこまでの期限さえ、きっちり区切って、そしてそれまでの登り方や到達のやり方は、個人個人のやり方に極力任せてしまう、こうした自主学習の習慣が、例えば社会に出た時には決定的に必要になっていく、生き抜くスキルに直結するのではないかと思っています。

親なり教師なりがいちいち授業するよりはるかに効率的です。

ただ、動画授業の質が「学習者本人」にとっていいか悪いかは事前に親なり教師なりが見て、判定してあげる必要はありますが、多くの目にさらされる動画授業配信の絶対的な質は、概ね高いものといえます。

真面目な話、N高は日本の高校業界におけるアマゾンのごとく、市場の過半を制する可能性があります。

1994年に創業したAmazonは、5年後にはすでにメジャーになっていましたが、その時は全てがAmazonになるはずないという論調が支配的でした。

しかるに、Amazonはその後も急速な成長を続け、ついにウォルマートをしのいで世界一の小売業者となり、さらに成長を続けて今度はリアル小売店を買収してリアル世界にも進出しました。

また、筆者がN高になぜここまで肩入れして発展を確信しているかというと、私は実は、先ほど言及した自分が卒業した全日制高校で卒業生講話なんかもやってますけど、その母校の生徒とツィッターやフェイスブックでつながっているのはたった1人です。

しかるに、N高でつながっているのは、会ったこともないけど10人はいるという事実があります。

人生は有限だから、リアルに会う会わないは別にして、できるだけ多くの人と話せるうちに話しておいた方が良いと思うのです。

そんな可能性にかけて、開校まもないN高に入った高校生の決断は尊敬されるべきものであります。

また、こうして考えると、全国の高校生は毎年100万人程度生まれていますが、すでにN高は4年目で4,000人に来ましたので、このままいけば1万人(市場占有率1%)には軽く行くのではないかと思っています。
日本全体の外食産業の規模が、年間売上高25兆円だとして、その中で最も市場占有率が高いのが、例えばマクドナルドだとして、業界の1%を取れば2,500億円となり、だいたい現実と同じようなものになります。
外食産業におけるマクドナルドの立ち位置と、日本の高校業界全体におけるN高の立ち位置が同じように見なされる時代が、すぐそこにやってくるでしょう。
もう一度言いますと、N高とは、高校卒業資格と大学受験資格学習も同時にできてしまい、その他課外授業の時間や機会を最大限したネットの高校であり、大数の法則で学費は安いし業界内最高の授業が動画で可変速で聴き放題だし、世の中の最先端の事情に通じています。
大学受験対策も動画授業とチューターフォローでばっちりです。
全日制高校(課外含む)と予備校と塾を合わせた究極の姿ともいえます。
筆者のところにも、全日制高校の息子も公立中学校の娘、公立小学校の娘もいますが、息子も娘らも、学習ベンチャーのアタマプラス社のタブレットソフト学習や、リクルート社のスタディサプリ、それから基礎英語のNHKラジオ講座(のタブレット配信授業、テキストはkindle)などでのタブレット動画学習です。
世の中、シェアリングに急速にシフトしていっていることを肌で感じる今日この頃です。
本日の記事は以上です。

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