中国発リーマンショック再来
中国の不動産大手恒大集団(こうだいしゅうだん)の破綻危機
中国の不動産大手恒大集団(こうだいしゅうだん)の破綻危機が世界中を駆け巡り、世界の株式市場は軒並み暴落しています。
負債総額は、かつての2008年9月のリーマンショックの半分に迫ると言われております。
ちなみに、識者はしたり顔で下記のようなのんきなコメントを残しています。
負債総額の大きさからして、恒大集団のリスクが持つインパクトはきわめて大きいことは間違いありません。
しかし、リーマンショックとは状況が違うことは抑えておくべきでしょう。
まず、中国の不動産価格はいまだ上昇トレンドにあるということ。恒大は開発中の物件など多くの資産を持っており、債務危機は政府の規制によるデレバレッジを迫られた結果のキャッシュ不足にあるという点です。
現在は経営の先行きに対する不安が高まり、恒大が開発中の物件が売れないという状況になっています。
債務は比較的シンプルな形ですので、信用不安への手当さえできればコントロールできる可能性は高いのです。
これ以上、不安が高まる前に対応できるか、当局の対応が注目されます。
リーマンのときも、識者は火消しに躍起だった
筆者は覚えています。
リーマンショックのときも、識者と言われる人たちは同じように、大したことないとの大合唱でした。
大したことないなら、なんでこんなに大騒ぎになっているのか、大騒ぎになっていること自体が、そもそも大変なことになっていることの証左でしょう。
中国の不動産開発大手、恒大集団(Evergrande Group)が、巨額の債務を抱えて経営破綻の瀬戸際に追い込まれているのは事実で、早晩破綻するでしょう。
中国最大級の民間複合企業である同社は急成長を遂げてきましたが、財務の健全性に対する懸念から、今年に入って株価は香港株式市場で急落していました。昨日今日起こったことではないのです。
恒大集団の本社前に債権者や従業員が集まった写真も出回っていますし、それを制する警察官たちの動画や画像はすぐ出てきます。
中国国内で20万人の直接雇用と380万人の間接雇用を創出していると豪語する同社としては、破綻の回避に努めていると主張しています。
しかし、いくら世界経済を人質にとっても、所詮自らの撒いた種でしかありませんから、急成長したのと同じように急破綻して、元の木阿弥(もくあみ)に戻るだけだと筆者は予言いたします。
以下、記録です。
1 恒大とは何者か?
中国最大級の民間企業で、不動産開発大手。280以上の都市で事業を展開している。中国政府が推し進めてきた改革開放路線の下、ここ数十年間、不動産開発事業で急成長してきた。
同社の許家印(Xu Jiayin、広東語ではHui Ka Yan)会長は、一時は中国一の富豪に上り詰めたが、2017年に430億ドル(約4兆7000億円)あった資産は、現在は90億ドル(約9900億円)を下回っている模様。
2 事業内容は?
中核は不動産業だが、近年は(不動産事業の不味さを糊塗するためか)多角化を進めている。
中国ではサッカークラブの広州FC(Guangzhou FC、前身は広州恒大:Guangzhou Evergrande FC)の運営母体として世界中に広く知られている。
ミネラルウオーターや食品の販売も手掛け、観光業、インターネット関連サービス、保険、ヘルスケアにも投資。子ども向けのテーマパークも建設し、ディズニーランド(Disneyland)より広いとうたっている。
2019年には電気自動車(EV)開発を手掛ける「恒大新能源汽車集団(Evergrande NEV)」を設立した。ただし、未だ市場に投入されている車種はない。
3 問題点は?
負債が過大なこと。
恒大はここ数年、中国国内の不動産バブルを追い風に買収を積極的に行ってきた。
しかし現在、負債総額が1兆9700億元(約33兆5000億円)に膨れ上がっていることを公表し、「デフォルト(債務不履行)に陥るリスク」があると自ら警告した。
1,2,3を総合すると、有史以前から繰り返されてきた、何らめずらしくもなんともない、不動産バブル崩壊からの個別企業の破綻のストーリーをそのままなぞっているだけだと感じます。
武漢ウイルスに引き続き、金融危機も輸出する、中国版リーマンショックとして、後世に記録されることになるでしょう。
当社としては、一旦、中国需要に頼っていたコモディティが暴落すると思いますので、そこで仕込んで売り抜けようと考えております。
日本においては、東京のお台場のタワマンや北海道のニセコなどの中国人富裕層のキャピタルフライトで値上がりしていた不動産の暴落に備えたいと思います。
コモディティや不動産の一旦の暴落に備えてキャッシュを貯めとかないといけませんね。
個人的意見です。
以上