キッシーがんばれ
その1
岸田さんのここまでの人事を見てみると自分と同じ「聞く」タイプの政治家で固めている。
3Aの中でも安倍、麻生の様な「おらが大将」では無く派閥の親分でも無い甘利を幹事長に。甘利はTPPの日米交渉や経済財政相としてアベノミクス推進の為に官邸、財務省、各省庁の間に入って調整役を務めたりと「聞く」タイプの政治家だ。
総務会長に抜擢した福田も進次郎の様にスタンドプレーは好まず、皆の纏め役に徹する「聞く」タイプ。
高市も物事はズバズバ言うが、野田聖子や小池百合子の様に自分が前へ前へタイプでは無い。
官房長官に起用した松野も長く清和会の事務総長を務めたりと調整型タイプだ。幾ら安倍推しでも自分の女房役としては萩生田の様なグイグイ来る豪腕タイプを岸田は好まないだろう。
スタンドプレーを好み、自分が前へ前へ出るタイプの河野、石破、進次郎の「小石河連合」は揃って岸田とは相容れないのだ。
その2
岸田(注)はまず幹事長二階降ろしの旗を上げ一気呵成に攻めた。
すると菅が辞任して河野が立ちマスコミが世論を煽り一気に劣勢になる。
しかし、友軍の安倍(注)が高市を押し立て河野への流れを止めて河野包囲網を敷きまた優勢となる。
そして、さらに野田が誰かに担がれ立候補したところで河野の勝ちは無くなったかと、ホッとしたところでなんと安倍がさらにドライブをかけ高市が2位を伺う情勢となり、このままでは3位に沈む展開に。
ここで高市の勢いを止めたのが細田派の福田。
細田派を高市一色ではまとめさせず若手グループの票もかなりまとめて岸田に奉納。
これで竹下派も岸田に決めて勝負あり。
二階派は迷走しただけで時流を読み損ね、主流派に乗り損ねた。
そして岸田は第一回投票で奇跡の一票差一位を勝ち取り遂に天下を取った。
功績一位は終始冷静に戦を進めた甘利(注)。
功績二位は高市を止めた福田。
結果は圧勝だったが正に薄氷を踏む危機の連続だった。
面白いものを見せてもらいました。
以上
(注)筆者は安部氏、甘利氏とは直に握手し話したことがあります。岸田氏はそばで見たことがあります。