LIXIL本社ビル売却でオフィス面積9割減

本社ビルも売却

住宅建材大手のLIXIL(リクシル)が2021年12月6日、東京都江東区にある本社ビルを売却し、来年8月をメドに品川区の賃貸ビルに本社を移転すると発表しました。

コロナ禍で在宅勤務をする従業員が増えたことから、過剰になったオフィス面積を削減してコスト低減を図るということです。

新たな本社オフィスの面積は6,636平方メートルで、移転前と比べて約9割減となる模様です。

LIXILによると、現在の本社ビルでは一部グループ会社も含めて約8,000人が働いていますが、現在の出社率は10~15%にとどまっており、感染収束後も在宅勤務を基本とする方針で、新たな働き方に合わせたオフィス環境を整備する必要があると判断したとのことです。

そして、現在の本社ビルでの業務は一部を除き2023年3月までに終了し、土地・建物は売却する計画です。

これでいいのか

さて、筆者ごときの零細投資家が、東証一部上場企業の経営判断を憂いて水を差すようなことを申し上げても何もならないと思うのですが、現在、リモートワークがうまくいっていると思われるのは、仕事のノウハウも人間関係も出来上がってる人たちがやってるからであって、コロナ以降に入社する新人のこと考えると不安しかないです。

彼らはちゃんと育つのか?

数年後育てる側に回れるのか?

この先、この会社大丈夫?

と思わないではいられません。

確かに、会社側としては、単身赴任制度も単身赴任手当も廃止でしょうし、手当や家賃補助払うくらいなら、月に1、2回新幹線で来させた方が安いという考え方もあるのでしょう。

しかしながら、会社の社員の9割が常時在宅勤務で、席はフリーアドレスになると、おかげで新入社員の顔と名前すら一致せず、会社にいても何やってるかわからない彼ら「妖精」社員達は気配すら無くなっています。

10年後、20年後にこんな会社がどうなってしまうのか心配です。

もちろん、筆者がそこまでいることはないと思いますので、どうでも良いのですが、言いたいのは、リモートワークは良い点と悪い点があって、自分みたいにアラフォーで仕事のやり方も人間関係も分かっている人間にとっては別に問題なくウェルカムだが、新入社員は先輩が、というより会社というものがどのように動いて社員がどんな働き方をしているかそもそも分からないだろうし、修羅場という本気の勝負の場をくぐることもないのだと思います。

こういう企業がどんどん出てくるのであれば、出社義務がなくなるわけであり、わざわざ家賃の高い都心に住む必要もなくなります。

電車通勤が無ければ駅近である意味もなくなるので、少し広めな郊外の戸建てを買う層が増えるでしょう。

東京1極集中の解消のためには、コロナは大きな援軍になるかもしれません。

以上