自民党総裁選2021

自民党総裁選2021年の仕組み

「総裁選挙の投票用紙です。自民党員ですが、政治に興味がなくなりましたので、お譲りします。レターパックライトにて発送します」9月29日に開票が行われる自民党総裁選。フリマアプリのメルカリには、総裁選の「投票用紙」だとする商品が、2万円で出品されていたそうです。

そのほかにも、SNS上では党員や党友でもないのに投票用紙が届いた、投票用紙が10枚も届いたといった声などもあがっています。

いわゆる任意の団体に過ぎない政党のトップを決めるだけの内部社会の論理ながら、事実上、憲法に定められた次の内閣総理大臣を決める戦いとあって、選挙戦は盛り上がっています。

菅総理大臣の後継を選ぶ自民党総裁選挙は、届け出順に、河野規制改革担当大臣、岸田前政務調査会長、高市前総務大臣、野田幹事長代行の4人が立候補し、選挙戦がスタートしました。

今回の自民党総裁選挙の日程は9月17日告示、29日投開票です。

新型コロナウイルス対策のため全国各地での街頭演説会は実施を見送る一方、候補者が国民から直接質問を受け付けるオンライン形式の政策討論会を初めて開催します。

立会演説会で4候補が訴え 本格論戦スタート(9月17日)
共同記者会見 4候補の政策や主張は(9月17日)
日本記者クラブ公開討論会 エネルギー政策などで論戦(9月18日)
日曜討論 経済やコロナウイルス対策などめぐり論戦(9月19日)

そして、全国各地での街頭演説会は去年の総裁選挙と同様に実施を見送る一方、23日から4日間、新型コロナ対策や外交・安全保障、憲法改正などテーマ別に、候補者が国民から直接質問を受けて討論するオンライン形式の政策討論会を初めて開催。
政策討論会の質問は告示後に特設サイトで受け付け、抽せんで選ばれた人が当日、オンラインで参加する形式をとるということです。

総裁選の仕組み 今回は“フルスペック”

安倍前総理大臣の辞任に伴う去年9月の選挙では実施されなかった党員投票が3年ぶりに行われる“フルスペック”の総裁選となります。

「国会議員票」と「党員票」は同数で、国会議員1人1票の「国会議員票」382票と、全国の党員・党友による投票で配分が決まる「党員票」382票の、合わせて764票で争われる見通しです。

「国会議員票」は9月29日に東京都内のホテルで投票が行われ、その場で開票されます。

一方、党員投票は党の規程では、去年までの2年間、党費を納めた党員に選挙権が与えられることになっていますが、3年前の総裁選挙と同様、今回も特例で、去年1年分の党費を納めた党員にも与えられます。

投票権を持つ自民党員らは全国で110万4336人です。

これを書いている筆者もその1人です。すでに「高市早苗候補」への投票を済ませました。

投票は9月28日までに締め切られ「党員票」は、各都道府県連が集計した得票数を党本部でまとめ、いわゆるドント方式で候補者に配分されます。

そして「国会議員票」と「党員票」を合わせて、有効票の過半数を得た候補者が当選となります。

1回目の投票で過半数に届かなかった場合、上位2人による決選投票が行われます。

決選投票は、国会議員票382票と、都道府県連に1票ずつ割り振られた47票の合わせて429票で争われます。国会議員票の割合が多くなることから、1回目の投票よりも、国会議員の支持をいかに取り付けられるかがカギを握ることになります。

総裁選 竹下氏死去で票数変更

自民党の竹下亘・元総務会長が亡くなったことに伴って、今回の総裁選挙で、国会議員1人1票の「国会議員票」は、382票に変わります。
これに合わせて、党員・党友による投票で配分される「党員票」も382票となり、合わせて764票で争われる見通しとなりました。

多くの派閥で候補者一本化 見送る方向
今回の自民党総裁選挙では、岸田派を除く多くの派閥で支持する候補者の一本化を見送る動きが相次いでいます。

フリマサイトに投票用紙が出品

メルカリに「総裁選投票用紙」が掲載されています。

「自由民主党 総裁選投票用紙」が2万円で出品されていたのは、フリマアプリ大手のメルカリです。

商品の登録カテゴリーは「チケット」。1~2日で発送すると書かれています。

出品者は「総裁選挙の投票用紙です。自民党員ですが、政治に興味がなくなりましたので、お譲りします」と説明。

コメント欄には、別のユーザーから「この投票用紙は、党員、党友のみ投票できる投票用紙でしかも選挙期間中です。道徳も倫理観もない行動はやめてください」「同じ日本人として情けなく悲しいことです」といったコメントが寄せられていますが、あくまで任意団体のイベントですので、チケットの転売屋がいるのは致し方ないのかもしれません。

自民党は9月16日、今回の総裁選の投票資格を持つ党員・党友ら選挙人の数を110万4336人と発表した。

投票できるのは、党費・会費を過去2年支払った党員および党友(自由国民会議会員)で、今回は2018年の総裁選と同様、前年の2020年だけ党費・会費を納めた人も投票できるという特例を設けています。

自民党公式サイトによると、党員が支払う党費は次の通り。

・一般党員:年間4000円
・家族党員:年間2000円
・特別党員:年間2万円以上

党員・党友でもないのに…
総裁選の「投票用紙」をめぐるトラブルはこれだけではない。

「自民党の党員、党友でもなく会費払った記憶も無く、
そもそも自民党支持者でもないのに、
自由民主党滋賀県支部連合会から総裁選挙投票用紙の往復はがきが
きた…」

あるTwitterアカウントは9月18日、総裁選の投票用紙とみられる写真とともにこう投稿していました。