受験産業が目指すもの

S特生

地方中核都市にある、ある私立高校の、進学実績作りのために特別に編成されたスーパー進学クラス。高校入試で選抜された男女20名ずつ、計40名が2つの少人数クラスに分かれて徹底的な受験勉強に従事します。まさに、大学受験成績だけを目指す、受験部活、クラブ活動です。
毎年、学年が上がるたびに、通常クラスとの入れ替えが数人〜十数人あり、新陳代謝も万全です。そして、必ず現役で以下の12国立大学・学部への合格を勝ち取ることを至上命題として運用します。

12つの国立大学

その目指す12の国立大学とは、
①東京大学
②京都大学
③大阪大学
④北海道大学
⑤東北大学
⑥名古屋大学
⑦九州大学
の旧7帝国大学に加え、
⑧一橋大学
⑨神戸大学
の旧高等商業学校、
⑩東京工業大学
工業大学のひとつ、
⑪東京外語大学
官立外国語大学のひとつ、
そして、国立大学に存在する
⑫医学部医学科
ということになっているようです。何の客観的な根拠もありませんが、ひとつの受験産業が目指す受験競争ルールがここに垣間見えて興味深いです。
この中で、一番お受験ルール的に簡単かつ容易と思われるのは、独断と偏見で、「九州大学農学部」と申し上げておきましょう。
ちなみに、合格後の面倒までは見てくれませんね。入学後に目的を見失って留年・中退する学生が出ても受験産業的には問題なしです。あくまで、貴重な高校時代を過ごすところのひとつのクラブ、部活の事例として、共有するものであります。受験産業を支えているのは、勉強してない大学ブランドに踊らされた保護者たち自身なのだと思います。この点、甲子園ブランドで身を立てようとする野球部と同じです。大学の目的外利用は、そろそろやめにしたいところですね。知らんけど。

以上