2020年1月20日
おはようございます。
2017年3月の政党政治に関する配信記事です。
わが国が二大政党制を目的として小選挙区制度に大きくかじを切ったのが1996年でした。
以降何度か総選挙を経て、実際の政権与党が交代する事象も起こりました。
制度が政治形態を形作るという例になったわけですが、これは、国民全体で抱えなければならない議員および議員予備軍を増やす結果になったことについてはあまり論じられていません。
これはどういうことでしょうか。
わかりやすく説明しますと、これまでの自由民主党一党支配の構造では、選挙での政権交代は起こりませんでした。
勢い自民党で多選する議員が多くなり、選挙区との結びつき(地盤と言います)も強固になり、この代議士が政界を引退しなければほぼ自動的に当該候補者が議席を保ち続けることになります。
議員すなわち選挙区の有権者の願いである出世とは、例えば5回当選を目処に与えられてきた閣僚(国務大臣)のポストや党の重職(国会対策委員長とか)であり、それ以上当選回数を重ねて10回が見えた頃には、総裁や幹事長、自動的に総裁ならば首相という地位が見えていたわけです。
これが自民党内部の出世階段であり、自民党の国会議員内で行われた競争でした。