おはようございます。
おはようございます。
2016年10月の配信記事です。
国際情勢が不安定で比較的安定している円通貨への投資が増えると円高がさらに進んで国内製造業や販売業が苦しい、といった話があります。
ここで、円高というのは本当に悪い面だけなのか考えてみたいと思います。
円高というのは、自国通貨の価値が高い、その自国通貨が他の国でかなり強く流通できる、ということです。
高く売れる、というのは時計でも宝石でも品質やブランドが高いことであり、コンサル業や文筆業にについても時間単価や原稿といった価値が高いということであり、一般に良いことに違いありません。
高い円通貨(円高の円)を持っている場合、それをもって海外旅行をすれば感覚的にすぐわかると思いますが、とても安いように感じます。
すなわち海外に行って大人買いができるわけです。
ホテルもワンランク高いところに泊まれるかもしれません。
また、海外に行かなくても、海外から原材料を買って何かの製品やサービスや電力などを生産している会社からにとっても、円高は大変ハッピーです。
しかし、一方円高だと、自国で生産して海外で買っていただかなければ雇用や収益が維持できない国内製造業(海外向け)にとっては大変な逆風となります。
最初の話はこの点にフォーカスした話なのです。
資源を持たない加工貿易国と言われて久しい我が国は、モノを生産するのに爪に火を灯すようなコスト削減の努力をしています。
それなのに、円通貨が10円円高に振れた、というだけですぐに吹っ飛ぶということはよくある話だからです。
海外で、自分が買う分には嬉しい円高、しかし、自国のモノを海外の方々に買っていただく際には足かせになるのです。
なにごとも、評価されすぎると反動があるということなのかもしれません。
まだ評価に値しない筆者からは以上です。
(平成28年10月1日 土曜日)
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