2019年12月27日
おはようございます。
2016年9月の記事です。
企業の売上高や利益を見て投資の有無を決めると思いますが、株式価値に直接影響するのは、あくまで「将来の」売上や利益です。
その決定的な要因は、その企業が如何に独自の技術やノウハウを育てていて市場に投入するタイミングを図っているか、ということです。
この視点は極めて重要ですが、過去の経営成績の結果である売上高や利益、総資産や純資産には全く出て来ませんのでやっかいです。
過去に向かって投資するなら、こんな楽な話はないのですが。
無理やり数字に当てはめますと、研究開発投資、という費用項目が売上高の何パーセントを占めるか、というような指標でそういった将来の利益の源泉となる技術力を図ることも行われておりますが、単純に幾らカネをかけたからその割合で新技術が生まれてくるわけではないので、時には足をすくわれます。
例えば自動車会社で研究開発比率が名古屋の会社より浜松の会社のほうが高いから云々、といったような論調です。
まず、名古屋の会社と浜松の会社では、売上高が比較になりませんし、その研究開発費として費消された金銭がどのような開発に振り向けられたのかについても違います。
すなわち、既存のHV車なのか次世代のEV車なのか、はたまた最先端のカーナビシステムなのか超未来の燃料電池なのか?
というところまでしっかり見て判断しなければなりません。
これには業界に詳しいアナリストやその企業に勤めている人からの率直な話や取引先や地元の評判などを地道に拾っていくしかありません。
面倒がらずに自分の目と耳と足で情報を集める。投資の世界は非常に泥臭い部分があるということです。
車といえば自転車の筆者からは以上です。
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