危機感を煽るというマネジメント手法はもはやこれからの世界では古いかもしれない
おはようございます。
2013年10月のマネジメントに関するビルメン王からのブログ配信記事です。
本や新聞や講演録で読んだ話があります。
要約するとうなぎの養殖のため、稚魚のシラスウナギを遠く原産地のカナダから生きたまま日本まで輸送するにあたり、そのまま水槽に入れて運ぶとストレスで8割が死んでしまったのですが、一計を案じてシラスウナギを捕食するナマズと一緒に運んだところ、何と2割は捕食されてしまいましたが残る8割はほとんど生き残ったというものです。
そして、この話を例えにして、組織にもナマズの役目をするような「嫌われ役」が必要だと説く流れだったと思います。
しかし、組織を活性化するために天敵の存在を見せると言っても、わざわざ本当に捕食させる必要はないわけです。
先の例えでいいますと、例えばナマズはナマズだけの水槽に分けておいてその姿をシラスウナギに見せておくだけでいいと思いますし、もっと言うならナマズの絵や模型を一緒に入れておけばいいのではないでしょうか。
案山子と同じ理屈です。
確かに組織をピリッとさせるために「本気にならなければやられてしまう」という危機感を煽る方法もあるかと思いますが、できるだけ自発的にそのような雰囲気が醸成されることが必要だと思います。
先の例でいいますと、本当に食べられてしまっては身も蓋もないわけです。
同じように「言い出したら引き返せなくなり本当にリストラを始めてしまった」「鼓舞するつもりでやる気がないなら辞めてしまえと言ったら本当に有為な若手が辞めてしまった」という組織や会社が多いように感じてなりません。
伝家の宝刀は抜かないからこそ価値があると思います。
そんなのできずにすぐ辞めちゃいそうな筆者からは以上です。
(平成25年10月30日)
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