時代の転換点を示す出来事を活写しながら視聴率を取るのは難しいと感じた話
おはようございます。
2013年10月最後のビルメン王提供のテレビ番組に関するブログ配信記事です。
2012年に放送されたNHK大河ドラマ「平清盛」ですが、視聴率が低迷したというような批判はさておいて筆者は大変面白く観ました。
そもそも時代が平安時代末期というかなり前のものであり、時代背景も馴染み深いとはいえないですから、緻密な時代考証も相まって人気が出ないのは当然だと思います。
しかし、筆者はこれまで平清盛といえば「驕る平家は久しからず」の天下の悪役のイメージしか持っていなかったため、武士の世という時代を源義朝と切り拓いた男という視点で新鮮でした。
この大河ドラマの清盛が演じるテーマを公式ホームページを参考に解釈すれば、大化の改新以降600年続いた律令制度と荘園を有する有力貴族が支配する世の中を実際に現場を仕切ることができる武士の手になるものに変えてゆくものと言えそうです。
正式には源頼朝による史上初の鎌倉 「幕府」の成立により武士の世が訪れることになりますが、先駆的に既に清盛のときから武士の世は始まっていたとも言えるのではないでしょうか(旧貴族寺社 勢力を代表する後白河法王の力も強力でしたが)。
この点、平安時代から更に1,000年昔になりますが、欧州にて共和制ローマがカエサルという時代を変える英雄の登場により一気に実質皇帝独裁の元首政に移行したことと対比され面白いと思います。
カエサルは終身独裁官という実質皇帝の地位についたことが旧共和主義勢力の焦りを招き暗殺されてしまいますが、養子のオクタヴィアヌスが初代皇帝としてその後数十年かけて帝政ローマをまとめ上げます。
時代が英雄を生むのか英雄が時代を造るのか、時代の転換点はとても興味深いです。
英雄にはほど遠い筆者からは以上です。
(平成25年10月31日)
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