100年企業はウミガメ並みの生き残り確率なので大切に扱うべきだという話です
おはようございます。
2013年11月最初の記事です。
ある尊敬する社長から聞いた話です。
世の中には沢山の会社があります。
そして沢山の会社が生まれており同時に廃業していきます。
入れ替わりが激しいです。
中小企業庁が発表している2004年から2006年の間の個人事業と会社企業を合計した年平均廃業率は6.2%ということですので、廃業率がこれで一定とすれば、事業の存続率は10年で52%になります。
半分は倒産したり廃業したりして消えていきます。
ということは、社長で車をローンで買ったとしても、ローンを払い終える頃には社長ではない場合も多いということです。
どの期間をとっても、10年で半分しか事業・会社が残りません。
10年を伸ばして20年にすると、74%が消滅し生存率は26%です。
この中には別の会社に吸収されたりとある程度「幸せな」終わり方も含まれているとは思いますがかなり厳しい数字です。
生き残っていても青息吐息のところもあるでしょうから、成功している会社・事業はさらに少ないです。
100人の社長がマンションを買ったとしても(大抵銀行のローン審査が通らないと思いますが)、20年後4人に3人は社長としては支払えない状況になっています。
銀行や信販会社はそのような状況を統計的によく知っているので、社長は住宅ローンの審査が厳しい職業なのです。
年収がたとえ高くても会社の決算書を3年分提出させられ、事業の見通しを申告せねばなりません。
さて30年以上といった期間では、ほとんどの会社がなくなってしまいます。
先の計算を30年まで伸ばせば、30年での生存率は15%となります。
ですので個人事業主や会社社長の一戸建てのローンは一般的に難しいのです。
公務員やサラリーマンの持つ安定性が羨ましいです。
そして50年になりますと、いよいよ生存率4%となり、一桁になります。
計算上133年まで伸ばせば、ウミガメは5,000個の卵から1匹しか大人になれないとも言われるのと同じ、0.2%という生存率になります。
社長・所長・代表・オーナーなど、呼び方はいろいろありますが会社や個人事業主のトップは大変なのです。
しかし大変だというだけでは務まりません。
無謀にも100年を超える5,000分の1社を目指し、自分のやりたいことを信念をもって行い、寝る間も惜しんで創意工夫し人を集め取引先を開拓し、腰を低く頭を下げて他人の善意に感謝しながら濃い人生を歩んでいるのです。
自分の給料が出せなくても税金を払い日本の雇用と社会構造を支え、そして明日の日本に新しい「産業」を創りだそうとしています。
得難いとびきりの楽天主義者である社長を大事にしましょう。
独立して社長になるという人がいたら、皆さん食事の一つでも奢ってください。
飲み屋の席では「よっ!社長!!」の筆者からは以上です。
(2013年11月1日)