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コルコバードのキリスト像[リオデジャネイロ Cristo Redentor] |
おはようございます。
2014年7月のサッカーワールドカップの話です。
サッカー王国ブラジルが欧州の雄ドイツに食われました。
2014年ワールドカップ準決勝第1試合は1-7というホスト国ブラジルにとって文字通り歴史的敗戦となり、3位決定戦に回る気持ちの切り替えもできないほどのショックをブラジルに与えて終わりました。
開催国として圧倒的なサポーターを背に発進したブラジル代表[通称セレソン]でしたが、前半30分を経過したところで0-5という絶望的な点差を与えてしまい、万事休すでした。
サポーターの誰もが泣いています。
眼鏡の下に指を突っ込んで泣きじゃくる子供、顔のペイントが取れるまで泣きはらす若い女性、そしてW杯トロフィーのレプリカを抱きしめながら立ち尽くす初老の男性サポーターなど、国を覆った挫折感は静まり返ったスタジアムの中継から地球の反対側の筆者の家のテレビにもまざまざと流れてまいりました。
日本がコロンビアに1-4で敗戦したグループリーグ最終戦もショックでしたが、そんなのは比較にならない国レベルの深いところからの悲嘆が漏れてくるようです。
ワールドカップというものに賭けてきたことへの深い悲しみです。
まさに国が泣いています。
しかし、この試合のブラジル主将ダビド・ルイスは、試合後涙ながらに「ブラジル国民に謝りたい。相手が上だった。準備もプレーも」と言った後、「とても悲しい日だけれども、ここから学ぶべき日でもある」と絞り出しました。サッカーも人生は続いていくのです。
敗戦直後にこの言葉を言える選手がいる国は大丈夫、4年後は伝統の上に強さを重ね得るはずだと強く思いました。
手を緩めなかったドイツの姿勢にも、見るべきものがありました。
いずれ劣らぬ名勝負の2014年ワールドカップも、残りわずかになりました。
祭りの終わりが見えてくるのは寂しいものだと徹夜続きで緩んだ頭を振りながら記事を絞り出した筆者からは以上です。
(平成26年7月10日 木曜日 最終更新:平成28年7月10日 日曜日)