おはようございます。
2018年4月の中華料理に関する配信記事です。
中華料理は筆者も大好きですが、例えば1人で中華料理屋に行きますと、青椒肉絲(チンジャオロースー)なりエビチリなりチャーハン(炒飯)といったメニューにいろいろと舌鼓を打ちたいところですが、残念ながら1品か2品で断念しなければなりません。
これは、中華料理が大皿で複数人で取り分けて食べるということを割と前提としていることから生じる葛藤なのかもしれません。
そこで、次は皿うどんを食べようかな、と思って今回その店を出たとしても、また時間をおいてその店に来た時には、やっぱり定番のチャーハンか餃子、という感じで、いつ同じシングルループの同じところを回っているということになりかねません。
したがって、このような一般の中華料理屋でメニューの冒険をしてみたいと思った場合、筆者としては勇気を振り絞ってたくさんの人を飲み会なりに誘って、大人数で乗り込めば、かなりメニューの幅が広がります。
しかしながら、いろいろな中華料理を食べたかったから大勢の口(人)を呼んだということでは、手間もかかるしそもそも人それぞれメニューの思考も千差万別なわけですので、これが最適なる解ではありません。
そんな問題点をうっすら認識したところで、ちょうど良さげな店が近所にオープンしたのでご紹介します。
筆者の地元の福岡市中央区六本松(六本木ではありません、ろっぽんまつです)にできた「豆皿中華Q」というお店です。
中華料理はいろいろな種類があるのに、普通のお店は大皿だから一品くらいしか食べられない、もっとちょこちょこいろいろな食材やメニューを楽しみたいよね、というコンセプトから生まれたこのお店、大皿から小皿を通り越しての豆皿メニューです。
まるで駄菓子屋のように、ちょこちょこした単価のメニューが並びます。
頼むのが面倒な人向けには、最初にとりあえず頼んだらいい豆皿9種が1プレートに載った「Qセット」をオススメします。
店長をやっているという、通称Qちゃんである「Q」と「9」を掛けてるんだろうと思うのですが、これで、9品の中華料理を小鉢で食べる感覚で楽しめます。
日本料理屋で出てくる付け出しが9種類、そんな感じですが、料理はいずれも小ポーションで安価ながら、味はしっかり研究されています。
この店ではお酒も量り売りで出しておりまして、小さいワイングラスになみなみと、ロゼワインなんかを注いでくれます。
文字通り、豆皿を下に敷いて、なみなみとついでわざと下の皿にこぼす、日本酒を升に入れたグラスに注ぐような感じで、なんだかお得な感じがするのは筆者だけでしょうか。
さて、オープン間もないところでしたので、追加でチャーハンの豆皿と、あとトマトと卵をざっと炒めたやつをいただいて、今回は早々に退散しました。
思えば、外食どころというのはランチやディナーを提供するところ、深夜までやっている飲み屋に加えては、それ以外の時間帯での喫茶という業態しかなかったところ、ちょっとした本当の意味での軽食、というジャンルはなかなかなかったなあと思い、飽和していると勝手に思っていた外食業界にもどうして進化の余地はあったのだなあなどと思った夜でした。
巷の喫茶店には軽食コーナーもありますが、これは、軽食というより朝食もしくは昼食を食べそびれた人が少し口にするといった性格のもの、もしくはランチそのものの場合であることも多く、本当の意味での小腹が空いたので少しつまむ、という外食業態は、この豆皿中華のような形として結構流行ってくるのではないかと思います。
バルウォーク、といういろんな店のいろんなメニューを少しずつ楽しむという食のイベントも、そこかしこで行われるようになりました。
我々の社会はまだまだ進化していく余地がありそうで楽しみです。
一緒に食べにいく友達が少ない筆者からの論考は以上です。
(平成30年4月17日 火曜日)