ドミノピザ172店閉店の衝撃

【話題のドミノピザ172店舗閉店について(長文)】

多くの方が話題にされているので、デリバリーやってた人間として私なりの見解をしたいと思います。

まず、国内のデリバリーピザの店舗数ランキングは

1位 ドミノ・ピザ  1,028店
2位 ピザハット  588店
3位 ピザーラ     533店
4位 ナポリの窯 90店
5位 ピザポケット 60店

店舗数で言うと、ドミノピザが圧倒的に1位

私もずっとウォッチしてきましたが、ドミノピザの強さは圧倒的なプロモーション力です。

時給250万円でアルバイト募集してみたり、2枚目10円キャンぺーンなど、言い出したらキリがないくらいキャッチなプロモーション戦略を見てきました。

そして、プロモーションの上手さはFCの加盟店募集にも影響します。

FCビジネスのビジネスモデルで重要なKPIの1つが、いくらの広告費で1加盟店を開拓出来たか?

ドミノピザはプロモーションが上手いので、加盟したら楽して儲かる!と思ってしまうオーナーが続出しちゃうわけです。

ただし、実際やってみると、そんなに甘いもんじゃない・・・

結果としてギブアップするオーナーが続出します。

↑これは多くのFCビジネスに共通することで、決してドミノさんの否定ではありません。

どのFCにせよ加盟すると決めたオーナーの自己責任なので・・・

ただしオーナーがギブアップした店舗を閉店する訳にもいかないので、仕方なく直営化し赤字を垂れ流しながらでも運営します。

何故なら閉店が乱発すると次の加盟店募集に影響が出てしまうからです。

今回の172店舗のうち直営が114店舗、FCが58店舗との事ですが、恐らく上記のような形で仕方なく直営化した店舗かと推測されます。

そして、これだけの決断をする背景に、宅配ピザ業界がどれだけ厳しい戦いになっているかという事です。

コロナをきっかけにデリバリーマーケット自体は大きく拡大しました。

ただし、その一方で、これまでデリバリーをやっていなかった飲食店が一気に参入し、既存でやっていた企業は軒並み競争激化にさらされる事になってしまった訳です。

ドミノピザで言えば、それまではピザハットやピザーラが競合相手だったのが、一気にその他大勢の飲食店になってしまった訳です。

これはドミノに限らず、既存のデリバリー業界全てに言える事でもあり宅配寿司日本一の「銀のさら」も売上・店舗数共に減少している状況です。

コロナでインバウンド頼りだった企業は壊滅的になりましたが、コロナも終わり円安の影響もあり、インバウンドが復活しバブっている方もたくさんいらっしゃいます。

経営は何が起こるか分かりませんが「本質×時流」に沿っていく事が大切なのかなと思います。