2017年3月の家計簿に関する配信記事です。
宵越しのお金は持たない主義の筆者です。
そんな筆者ですが、銀行預金や積み立てたいろいろなお金や保険や年金や退職金(まだ退職していませんが)などの資産の総合管理ができないものかと昔から考えておりました。
一時期、銀行員となって自前でエクセルシートに、日々の仕分け勘定を起こして、自動的にBS(貸借対照表)と月ごとのPL(損益計算書)ができるという仕組みを作って運用していた頃もあります。
しかしながら、世の中は複雑になり、例えば電子マネーやICカード、マイルにTポイントと現金類似のポイントまであふれるようになり、また原則65歳を迎えてからしかもらえない公的年金や私的に積み立てている死亡保険、住宅ローンの担保になっている自宅なども考えて全体の資産構成を考え把握していくのは至難の技でした。
そんなところに登場したのは、インターネット時代に生まれた自動家計簿作成おまとめサービスと呼ぶことができる「マネーフォワード」というサービスです。
資産管理にまつわる情報を一つに集約するサービス
個人や家計という小さな経済単位であっても、いや小さい経済単位であるゆえに、こまごまとした銀行口座やクレジットカード、携帯電話、証券口座、ポイントカードや電子マネーなど、自分の「資産」はいろいろな形に分散しています(例え少額であってもです)。
そして、それらの資産がどのように「支出」されているか、その動きを一つの窓から閲覧できる、それがこのサービスの強みなのです。
現在では、ほとんどの金融サービスがインターネット経由で行われています。
このインターネット間の情報交換の仕組みを用いて、自分が利用している銀行証券クレジットカードといったウェブ閲覧口座情報を、自分専用の「マネーフォワード画面」に設定して繋いでまとめていくわけです。
たとえば、ある銀行のインターネット閲覧情報でログインすれば、その銀行の残高や入出金情報をマネーフォワード上で見ることができます。
また、別の銀行でも行うことができれば、預金の残高はその2つの口座の合算として表示されて、内訳も見ることができます。
入出金も、この画面からでまとめて見ることができるのです。
これまでは、個々の口座にログオンして、そして閲覧してログアウトして別の口座にもログインして、ということを繰り返すしかなく、全体の動きはざっくりとしか把握できなかったのですが、このサービスでは一目瞭然となります。
銀行口座が2つ、携帯電話を2キャリア契約、クレジットカードを3枚使っている、といった場合には、個々の別々のアカウントページにログインする必要がありました。
いくらネットで見られるとはいえ、これは大変手間で面倒です。
各資金口座を自動でまとめて一覧できることが価値
各口座を連携したマネーフォワードを使えば、登録したあらゆる入出金履歴を自動で収集してまとめてくれるため、一度アカウントページを見れば自分の把握したい資産の状態がすべてわかります。
もちろん、マネーフォワードが取得できる情報は各金融サービスが提供したタイミングとなるので、若干のタイムラグが発生するケースがあります。
そして、登録可能な金融機関は2017年3月時点で2,500サービスを超えています。
楽天ポイントや、ヤフーTポイント、JALやANAのマイル残高についても当然連携でき、一括して管理できます。
証券口座に保有している株式や投資信託も一覧できます。
含み損も含み益も一目瞭然です。
配当が出た場合の銀行への振替入金も自動です。
住宅ローンや自宅の査定額、さらには積み立てている会社の持株会の残高なども、インターネットで直接連携していないので手入力する必要がありますが、まとめて登録しておくことで、資産負債の一覧が容易になります。
さらに、支出項目や収入項目を、自動で仕分けしてそれなりの家計簿(資金の動き)まで作ってくれます。
まったくこちら側の作業がないまま見よう見まねでここまでできてしまうので、ざっと自らの家計を分析するには十分な水準です。
これで、マネーフォワードは入出金履歴の内容から支出項目を自動で割り振り、家計簿まで作成してくれます。
お金の流れと資産(負債)状況を大づかみで把握していきたい、と考える忙しいサラリーマンや事業主層、そして家計を預かる主婦(主夫)のみなさんにも大人気なこのサービス、インターネットファーストの時代に伸びていくものとして注目しています。
お金は天下の回りものと信じる筆者からは以上です。
(平成29年3月25日 土曜日)