いいものから使うようにするというのが結局いい使い方であると思う話
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| オメガ・スピードマスター(職人修理後) |
おはようございます。
2015年6月の記事です。
電車男が勇気を出して2ちゃんねるのヒーローとなり書籍となり映画になるその数年前でしょうか、男二人で名作アニメ「耳をすませば」を見てしまった筆者からお知らせしたいと思います。
このアニメの男の主人公、京王線聖蹟桜ヶ丘駅を臨む丘の上に住む天沢聖司君は弱冠中学3年生にして、既に卒業したらイタリアに渡ってヴァイオリン職人になる(敢えてバイオリンとは表記しませんでした。Violin英語が出ました!)という夢をしっかり持っているとてつもなく格好いい奴ですが、現実の世界においてもそのようなイケてる職人は沢山いらっしゃいます。
最近ひょんな縁で出会いましたその時計職人に、はるか前の結婚時に引き出物ではなく結納返しとして「自ら」購入したオメガ・スピードマスターという定番の機械式自動巻腕時計の修理を依頼してみました。
百貨店の正規輸入品で20数万円、家電量販店等で手に入る並行輸入品でも10数万円はしたと思われる(現在ならば円安なのでもっと高いかもしれません)この腕時計も、つけ始めて数年したところで、一日での誤差が激しくなってきたので、いつしか廉価のソーラー電波腕時計に取って代わり、棚の奥のハンカチにくるまれて仕舞われておりました。
百貨店でオーバーホールすると数万円はかかるということだったので、なんとなく気乗りせずそのままになってしまったのです。
しかし、本来せっかく良い腕時計を持っているのにそれをはめないのは理にかなっていません。
タンスの肥やしにしても仕方がないのです。
早速しっかり修理してもらうことになりました
修理できる技術を持った職人に直接出会えたのも何かの縁と思い、早速持ち込ませてもらいました。
職人曰く、一日あたりの誤差40秒強遅れ、磁気帯び、リスト部分の金具変形(取り換え)、中のゴミや油の塊など、非常に修理掃除のしがいのある時計だったということですが、見事に調整され磨かれ手元に戻ってまいりました。
腕時計と靴には気をつけろ、とは筆者の駆け出しのころの取引先の財務部長さんに教えてもらったことですが、やはり、いいものから使うことが大切であると改めて思いました。
いい物は手をかけてメンテナンスしながら、長く使う、これで結局様々な安物を繰り回すより総コストが安くなるとはその手の本にもよく書いてあることです。
要はエコだということです。
天沢君に戻りますと、読書好きなヒロインがまだ読んでいないけれども読みそうな本を、片っ端から先に借りて読み図書カードに名前を書き込んで刷り込みアピールするという、ものすごく遠回りだけれども類まれな努力家であります。
そんな職人のこだわりと努力に学びたいと思います。
アニメにはあまり詳しくない筆者からは以上です。
(平成27年6月15日 月曜日 最終更新:平成28年6月15日 水曜日)


